「トヨタ・スープラ」が17年ぶりに復活

2019.05.17 自動車ニュース
トヨタ・スープラRZ
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トヨタ自動車は2019年5月17日、FRスポーツカー「スープラ」の新型を発表。同日、国内での販売を開始した。

ロングノーズ&ショートデッキのスタイルを印象づけるサイドビュー。
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大きく張り出したリアフェンダーや有機的な形状のリアコンビランプも目を引く。
大きく張り出したリアフェンダーや有機的な形状のリアコンビランプも目を引く。拡大
スポーツドライビングに関わる視認・操作系のスイッチはドライバー正面に集中配置されている。
スポーツドライビングに関わる視認・操作系のスイッチはドライバー正面に集中配置されている。拡大

トヨタのスポーツヘリテージを継承

2002年に先代モデルの生産が終了していたスープラが、17年の時を経て国内市場に復活した。BMWとの包括提携による初の製品であり、生産はオーストリアのマグナ・シュタイヤー社グラーツ工場で行う。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4380×1865×1290mmで、ホイールベースは2470mm(最上級グレード「RZ」の値。他グレードは全高1295mm)。低く構えた、スポーツカーらしいエクステリアデザインが与えられている。タイトなキャビンとワイドトレッドからなる“スーパーワイドスタンス”や、ロングノーズ&ショートキャビンのシルエットが特徴とされており、運転席と助手席の頭上が盛り上がったダブルバブルルーフの採用など、空気抵抗の低減にも配慮されている。これら凝縮感のあるボディー形状は、往年のスポーツカー「2000GT」や先代スープラなどのトヨタスポーツヘリテージを意識したものという。

インテリアは、上下に薄く水平に軸の通ったインストゥルメントパネルを採用。高速走行時の見晴らし性や車両の姿勢変化のつかみやすさを考慮したデザインとなっている。ドライバーをコンパクトに包み込むコックピットは、ホールド性にこだわったハイバックシートが組み合わされており、ユーザーのスポーツドライビングに対応する。なお、乗車定員は2人である。

アルカンターラとレザーを組み合わせた「RZ」のスポーツシート。オプションでフルレザー仕立てにもできる。
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エンジンは3リッター直6ターボと2リッター直4ターボ(写真)の2本立て。後者はチューンの異なる2種類が用意される。


	エンジンは3リッター直6ターボと2リッター直4ターボ(写真)の2本立て。後者はチューンの異なる2種類が用意される。
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トランスミッションは8段ATのみ。全車、シフトパドルが標準装備される。
トランスミッションは8段ATのみ。全車、シフトパドルが標準装備される。拡大
センターコンソールには走行モードのセレクターがレイアウトされる。パーキングブレーキは電動式。
センターコンソールには走行モードのセレクターがレイアウトされる。パーキングブレーキは電動式。拡大

「86」より低く 「LFA」より固い

日本で「セリカXX」として扱われた初代モデル(1978年~)から一貫しているのは、直列6気筒エンジンを搭載したFR車をラインナップしていること。今回の5代目(国内では3代目)も最上級モデルのRZには3リッター直6ツインスクロールターボエンジンが与えられる。最高出力は340ps(250kW)で、500Nmの強大なトルクを1600rpmという低回転域から発生する。

2リッター直列4気筒ツインスクロールターボエンジンには、2種類のチューニングが設定される。「SZ-R」用は最高出力258ps(190kW)、最大トルク400Nm、「SZ」のものは同197ps(145kW)、同320Nmを発生する。全車、トランスミッションは8段AT。コンベンショナルなマニュアルトランスミッションは用意されない。

トヨタは新型スープラで、ピュアスポーツカーとしての基本性能を追求し、3つの要素にこだわってハンドリング性能を高めたという。1つ目はホイールベース。2シーターと割り切ることで「86」よりも100mm短く仕上がっており(2470mm)、要素の2つ目に挙げられる相対的にワイドなトレッドと相まって、優れた回頭性を実現したという。3つ目は重心高で、水平対向エンジンを搭載する86よりもさらに低い。前後重量バランスも、コーナリング性能に関して重要視される50:50を達成した。

またボディーについては、アルミニウムと鉄を適所に配した骨格構造を採用し、接合強度を高めることで86の約2.5倍もの剛性を確保。CFRP(炭素繊維強化プラスチック)キャビンのスーパースポーツ「レクサスLFA」をも上回っているという。フロントサスペンションとサブフレームもアルミニウム製で、この点は前後重量バランスの適正化に寄与している。

一部グレードに設定されるアダプティブバリアブルサスペンションシステムは、路面状況や走行モードに応じて4輪のショックアブソーバーの減衰力を連続的に最適制御するもので、走りと乗り心地のよさを両立。VSC(車両安定性制御システム)と連携して後輪左右間のロック率を連続的に制御し、旋回性能と安定性を高める「アクティブディファレンシャル」も備わる(SZを除く)。

センターの8.8インチディスプレイ。新型「スープラ」では、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応するほか、トヨタが提供するさまざまなコネクティッドサービスが利用できる。
センターの8.8インチディスプレイ。新型「スープラ」では、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応するほか、トヨタが提供するさまざまなコネクティッドサービスが利用できる。拡大

リアのラゲッジスペースには、ハッチバック式のバックドアを開閉してアクセスする。


	リアのラゲッジスペースには、ハッチバック式のバックドアを開閉してアクセスする。
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ボディーカラーは全8色。写真手前はオプションの「ライトニングイエロー」。
ボディーカラーは全8色。写真手前はオプションの「ライトニングイエロー」。拡大
「マットストームグレーメタリック」カラーの「RZ」(写真右下)の本年度生産分は24台限定で、抽選による商談を経て販売される。
「マットストームグレーメタリック」カラーの「RZ」(写真右下)の本年度生産分は24台限定で、抽選による商談を経て販売される。拡大

安全装備やつながる技術も充実

「全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール」「プリクラッシュセーフティー」「ブラインドスポットモニター」などを含む先進安全装備や、ドライブに役立つ情報を提供するコネクティッドサービスは全車に標準装備。新たなクルマの楽しみ方を提案する「TOYOTA GAZOO Racing Recorder」もオプション設定される。これは、アクセル、ブレーキ、車速、エンジン回転数などの情報をSDカードに記録するデータロガーで、専用アプリを使ってそれぞれの数値を確認できる。

新型スープラの価格は、以下の通り。

  • SZ:490万円
  • SZ-R:590万円
  • RZ:690万円

外板色はオプション設定色の「ライトニングイエロー」と「マットストームグレーメタリック」(新規開発色)を含む全8色。内装色はイグニッションレッドとブラックが用意される。

このうちマットストームグレーメタリックのRZについては、2019年度生産分24台の商談申し込みを同年5月17日13時から6月14日までの1カ月間、ウェブサイトで受け付ける。商談順は抽選の上、新型スープラが参戦するニュルブルクリンク24時間耐久レース決勝当日(6月22~23日)に発表される予定だ。

(文=鈴木真人)

◆関連記事:新型「トヨタ・スープラ」発表会の会場から
◆ギャラリー:新型「トヨタ・スープラ」(その1)
◆ギャラリー:新型「トヨタ・スープラ」(その2)

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