自動車の歴史を800台のミニカーで表現

ガラス製の自動ドアで区切られたフロアに一歩足を踏み入れると、ひんやりとした。もともと快適な温度が保たれた館内だが、ここでは常時、温度20℃、湿度55%が保たれている。これだと季節によっては寒く感じるだろう。室内の照明も、展示物が浮かび上がるよう照明が配置されているので見学に支障はないものの、他のフロアとは異なり、トーンが暗めだ。

もちろん、これらはすべて、資料を傷めないための配慮だ。裏を返せば、それだけ貴重で傷みやすいものにあふれた空間なのだ。ただそんな肌寒さも、クルマ好きなら展示物が目に飛び込んできた瞬間に、すっかり忘れてしまうだろう。

圧巻なのは、展示フロア中央にある、1/43模型で見る自動車史の変遷だ。1495年にレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたというスケッチから再現された「自走車」を先頭に、最初の自動車が生まれた18世紀中ごろから今日に至るモビリティーの歴史を、3つの大型ショーケースに収めた約800台の模型で表現。時間軸に加え、日本・アメリカ・ヨーロッパの3つの地域ごとに自動車の進化を見ていくことができるのも魅力だ。

ミニカーは市販されているものが中心だが、馬車や黎明(れいめい)期の自動車の模型などはこの展示のためにわざわざ作ったものもあるとのこと。自動車の歴史はまだまだ続いていくので、今後もさらなる充実が図られることだろう。

中央に位置するミニカーのショーケースは、周辺の展示がいつの年代のものかを示す“年表”の役割も担っている。
中央に位置するミニカーのショーケースは、周辺の展示がいつの年代のものかを示す“年表”の役割も担っている。拡大
世界初の自動車であり、世界で初めて交通事故を起こした自動車としても知られる「キュニョーの砲車」。模型では、丁寧にもその事故シーンが再現されていた。
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初代「トヨタ・プリウス」の脇には、さる高名なロボットの姿も。
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“車列”のトリを飾っていたのは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場した「DMCデロリアン」のタイムマシンだった。
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