おもちゃやポスターにみる時代の変遷

一方で、子供から大人まで楽しめそうなのが、おもちゃのエリア。ミニカーやプラモデル、ラジコンなどさまざまな展示が並ぶ。外車をモチーフとしたティンカーのコレクションも充実しているが、意外なことに日本製のものも多い。これは戦後貧しかった日本が、外貨獲得のためにミニカーの輸出を積極的に行っていたためだ。当初は欧米メーカーの模倣品レベルにすぎなかったが、やがて日本人の手先の器用さを反映した精巧なつくりのものが誕生したことで、世界的に評価されるようになっていったのだそうだ。

展示されるおもちゃの中には、世界初のラジコンやダイカスト製ミニカーなど、貴重なものも多い。さらに「スーパーカー消しゴム」や、レースやタイムアタックを画面上で楽しんだテレビゲーム、チビッ子が改造に熱中した「ミニ四駆」など、さまざまな世代の心をわしづかみにするアイテムがあふれている。

芸術性と時代の空気を強く感じさせるのがカタログとポスターのコレクションだ。中でも個人的に興味深かったのが、初代「トヨタ・セリカ」のポスターだ。なかには篠山紀信が撮影を担当したものもあったというそれらの中には、映画のポスターのように物語性の強いものや、一見しただけではクルマの販促物とは思えない芸術性を意識したものもあり、当時はクルマが最先端の存在であり、若者の憧れだったことがうかがえる。

同じく時代の空気を強く感じたのがカタログや雑誌などの(表紙の)展示である。例えば70~80年代はイメージキャラクターに映画スターや芸能人が多く起用されているのだが、主役のクルマより人が目立つ表紙となっているなど、時代によって作りこむ部分が異なるのも面白い。

自動車に関連する玩具の展示スペース。
自動車に関連する玩具の展示スペース。拡大
戦後初の金属性玩具「小菅ジープ」。
戦後初の金属性玩具「小菅ジープ」。拡大
文化的な価値の高いもののから、「遊んだ遊んだ!」と懐かしくなるものまで、さまざまな玩具が展示されていた。
文化的な価値の高いもののから、「遊んだ遊んだ!」と懐かしくなるものまで、さまざまな玩具が展示されていた。拡大
1970年に登場した「トヨタ・セリカ」のポスター。中には篠山紀信が撮影を手がけたものもあるのだとか。
1970年に登場した「トヨタ・セリカ」のポスター。中には篠山紀信が撮影を手がけたものもあるのだとか。拡大
こちらは世界初の自動車雑誌といわれている、フランスの『La Locomotion Automobile』(右)(1894年)。
こちらは世界初の自動車雑誌といわれている、フランスの『La Locomotion Automobile』(右)(1894年)。拡大
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