世界初の自動車切手に描かれたのはEVだった

一方で、意外な発見がたくさんあったのが切手だ。日本で自動車を題材とした切手が誕生したのは、なんと2000年のこと。つい最近だったのだが、そこに描かれていたのは「ダットサン・ロードスター」と「トヨダAA型」という2台のクラシックカーだった。今では日本の自動車切手も趣味性が高くなり、さまざまなものが登場しているのは皆さんもご存じのことだろう。一方、海外でのその歴史は古く、自動車誕生間もない1901年に、アメリカで電気自動車を描いた初の自動車切手が発行されている。もちろんこちらも収蔵されているので、来館の際にはぜひチェックしてみてほしい。

このように、多種多様な資料が並ぶクルマ文化資料室を満喫しようと思うと、クルマ館の観覧をあきらめようかと思うほどの内容なのである。しかも、展示物の保護もあり、展示内容は定期的に入れ替えを行うという。つまり、何度行っても新しい発見や楽しみがあるというわけだ。ちなみに紙関係の資料は、ショーケース下の引き出しの中にも収められているので、こちらもお見逃しなく。

クルマ文化資料室を含め、今回はほぼ1日トヨタ博物館を取材していたが、クルマ館を含めると1日で回りきるのは不可能と思っていい。2日がかりでの来館をおススメしたくなるほどだ。何を隠そう、私も多くの未練を残し、帰ってきたひとりである。隅から隅まで目に焼き付けたくなる、そんな誘惑にかられるのが、この博物館なのである。

(文=大音安弘/写真=webCG/編集=堀田剛資)

古今東西の自動車切手の展示。学芸員いわく「これほどの規模での自動車切手の展示は、世界的にも珍しいのでは」とのこと。
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日本初の自動車切手は1958年発行の「関門トンネル開通記念切手」だが、描かれていたのはクルマのシルエットのみ。クルマがメインで扱われた自動車切手は2000年に初めて発行されたという。
日本初の自動車切手は1958年発行の「関門トンネル開通記念切手」だが、描かれていたのはクルマのシルエットのみ。クルマがメインで扱われた自動車切手は2000年に初めて発行されたという。拡大
切手の展示スペースには虫めがねも用意されているので、小さな切手もじっくりと観察できる。
切手の展示スペースには虫めがねも用意されているので、小さな切手もじっくりと観察できる。拡大
国内でも有数の展示規模を誇るトヨタ博物館。じっくり見て回ろうと思うと1日ではすまないかもしれないので心して!
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