使われないなら安くすべき

有料区間に入ると、再び交通量はガックリ減った。使われない公共施設ほど無意味なものはない。少なくとも料金を大幅に下げないとダメだ。3分の1くらいが適当ではないか。そうすりゃ交通量は5割くらい増えて、料金収入の減少は5割に抑えられるはず。というかもともと料金収入なんて微々たるもんなんだから、タダにしたほうがいいのは間違いない。しかしタダにするためには税金の投入が必要。税金の使い道は他にも山ほどあるし、コレにわざわざ使うのも意味が薄い。結局そのまま放置ということなる。無念。

山形上山から南陽高畠までは、この4月13日に開通したばかりなので道路はピッカピカ! 暫定2車線だけどセンターラインにガードロープを設置した区間もある。暫定2車線は正面衝突事故が多いのでその対策なのですが、これはないより絶対にあったほうがいい。まぁこれだけ交通量が少ないと、正面衝突のリスクも低いっちゃ低いですが……。まさにムダな高速道路そのもの。

が、米沢北から福島JCTまでは、新直轄の無料区間なので、途端に交通量が増えた。

この区間は、17年前、高速道路が必要か否かを実感するために、国道13号線を走って平均速度を割り出したが、国道でも平均時速67kmで走れてしまった(違反です)。つまり制限速度70kmの高速道路なんざまったく要らないという結論になりました。

でも、料金がタダならこうしてそれなりに使われる。税金の使い道としてはコスパは低いけど、有料でまるで使われないよりははるかにイイ。

このようにして不肖ワタクシ、東北中央道を横手ICから福島JCTまで走破しましたが、なんだか疲れた……。やっぱりツギハギの暫定2車線は疲れるなぁ。

福島JCTから東北道に合流したら、4車線高速のラクチンさに涙が出そうになった。やっぱり高速道路は4車線ないとイカンね! 少なくとも高いカネ取るんだったらさ。タダなら完成2車線(最初から2車線の設計)でも可。できればどっちかにすべきだ。

ちなみにこの前日には、三陸道と釜石道を走ったんだけど、復興道路として税金で造ったこともあり、大部分が料金無料の完成2車線(一部中央分離帯付き)だった。これは非常に合理的。

(文と写真=清水草一/編集=大沢 遼)

有料区間はガラガラだ(東根付近)。
有料区間はガラガラだ(東根付近)。拡大
センターラインにガードロープが設置された区間(かみのやま温泉付近)。将来的に4車線に拡幅する前提で造られた暫定2車線であるため、正規の中央分離帯がない。
センターラインにガードロープが設置された区間(かみのやま温泉付近)。将来的に4車線に拡幅する前提で造られた暫定2車線であるため、正規の中央分離帯がない。拡大
米沢北IC~福島JCT間。こちらでは簡素なポールが上下線を分けている。これでは反対車線への飛び出しによる正面衝突を防ぐのが難しい。安全性を重視するなら、完成2車線が望ましいと筆者は考えている。
米沢北IC~福島JCT間。こちらでは簡素なポールが上下線を分けている。これでは反対車線への飛び出しによる正面衝突を防ぐのが難しい。安全性を重視するなら、完成2車線が望ましいと筆者は考えている。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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