軽ユーザーからもACCが求められる時代に

今や先進安全装備は軽自動車でも当たり前に用意されることになった。ダイハツが「スマートアシスト」を採用したのは2012年の「ムーヴ」から。機能は着実に強化され、現在ではステレオカメラを使った「スマートアシストIII」となっている。これら“スマアシ”が搭載されたモデルは、すでに合計200万台以上が販売されたそうだ。

衝突回避支援ブレーキへの関心は高く、軽スーパーハイトワゴンのユーザーに多い子育てファミリー層や高齢者に支持されているらしい。車線逸脱警報や誤発進抑制制御機能も事故防止に大きな役割を果たす。燃費競争が一段落し、安全機能がどれだけ充実しているかが商品力を左右するようになった。

カメラやレーダーなどのセンサーで車線やまわりのクルマを認識することで、便利機能も付与されるようになった。特にありがたいのがACCである。レーンキープ機能と組み合わせれば、高速道路上でアクセル、ブレーキ、ステアリングの操作をクルマにある程度まかせることができる。

この機能をいち早く搭載したのが「ホンダN-BOX」などのNシリーズだった。「フィット」や「フリード」などに装備されている「ホンダセンシング」を2代目N-BOXにも与え、ACCを使えるようになった。当然価格は上昇したが、先代と変わらずに売れ続けている。ユーザーは少しお金をかけても安全と便利さを手に入れたいのだろう。

3月に発売された新型「日産デイズ」と「三菱eKワゴン/クロス」もACCが使える。日産が「セレナ」などに装備していた「プロパイロット」を軽自動車にも対応させた。三菱では「マイパイロット」という名称になる。先行したN-BOXより優れているのは、作動速度である。N-BOXが約30km/hを超えないと使えないのに対し、デイズとeKは0km/hからOK。渋滞の中で運転が楽になるというのが大きい。

ダイハツもこのジャンルに参戦する。ACCが付いてなければ買わないというユーザーはまだそれほど多くはなくても、将来の自動運転を見据えれば技術開発を怠るわけにはいかない。エンジニアの意地もあるだろう。

軽自動車として初めて衝突回避支援ブレーキを採用した5代目「ダイハツ・ムーヴ」。(写真=ダイハツ工業)
軽自動車として初めて衝突回避支援ブレーキを採用した5代目「ダイハツ・ムーヴ」。(写真=ダイハツ工業)拡大
現在、ダイハツの予防安全システムはステレオカメラをセンサーに用いた「スマートアシストIII」に進化している。
現在、ダイハツの予防安全システムはステレオカメラをセンサーに用いた「スマートアシストIII」に進化している。拡大
ダイハツでは以前にも「ムーヴ」にアダプティブクルーズコントロールやプリクラッシュセーフティーシステムをオプション装備したことがあったが、高額だったうえに必要性や利便性を訴求できなかったため、広く普及するには至らなかった。(写真=ダイハツ工業)
ダイハツでは以前にも「ムーヴ」にアダプティブクルーズコントロールやプリクラッシュセーフティーシステムをオプション装備したことがあったが、高額だったうえに必要性や利便性を訴求できなかったため、広く普及するには至らなかった。(写真=ダイハツ工業)拡大
2017年9月に発売された2代目「ホンダN-BOX」。アダプティブクルーズコントロールを含む「ホンダセンシング」を全車標準装備とし(一部グレードではレスオプションも可能)、注目を集めた。(写真=本田技研工業)
2017年9月に発売された2代目「ホンダN-BOX」。アダプティブクルーズコントロールを含む「ホンダセンシング」を全車標準装備とし(一部グレードではレスオプションも可能)、注目を集めた。(写真=本田技研工業)拡大
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