「ルノーHCC」との共通点と相違点

第2のダンパー、ラリー技術の応用……ときたら、ルノーの「ルーテシアR.S.」や「メガーヌR.S.」に使われている「ハイドローリック・コンプレッション・コントロール(HCC)」を思い出すフランス車エンスーも少なくないだろう。

シトロエンPHCとルノーHCCの原理は同じである。効果を発揮する想定シーンやスピード域のちがいこそあれ、内蔵する第2ダンパーにバンプストッパー役を担わせることで、より快適な乗り心地やしなやかな路面追従性を実現する……というねらいも基本的に変わりない。

ただ、ルノーHCCが本格スポーツ車に特化して、具体的には高速旋回中に路面不整やサーキット縁石などを踏む……といった限界領域でのみ第2ダンパーを作動させる設定なのに対して、シトロエンPHCのそれはもっと広範囲で作動させるようだ。PHCのさらなる詳細は後日に発表されるというが、少なくとも現在公表されている説明を見るかぎり、第2ダンパーの担当領域はサスストローク全体の半分近くに達している。加えて、HCCの第2ダンパーは縮み側だけだが、C5エアクロスのフロントでは伸び/縮みの両エンド(リアは縮み側のみ)に第2ダンパーを内蔵するところも、PHC特有の思想が垣間見える。

「ルノーHCC」と「シトロエンPHC」の基本的原理は同じだが、PHCのほうが第2ダンパーをより広範囲で使用するようになっている。
「ルノーHCC」と「シトロエンPHC」の基本的原理は同じだが、PHCのほうが第2ダンパーをより広範囲で使用するようになっている。拡大
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