スペックに縛られるな!

走れば、操作系のすべてがメチャ軽くて気持ちイ~! 先代BMW 3シリーズの適度に重いパワステも大好きだけど、この小径楕円ステアリングでクイクイ向きを変える感覚は、まったく別の魅力があって最高っす!

ちなみに、試乗車に1.6ターボのガソリンモデルを選んだのは、2リッターディーゼルより圧倒的に鼻先が軽いし、エンジンフィールも軽くてより「らしい」から。

このBMW系の1.6ターボ、かつて「シロトエンC5」で1年半ほど堪能しましたが、正直あの時はすぐに飽きた。ダウンサイジングターボは飽きる、つまらん! くらいに思ったけど、508のソレはパワーが180psに引き上げられており(C5は156ps)、フィーリングも断然軽やかかつスポーティー。低い回転でレスポンスのいいターボのトルクを生かして走るのも良し、ブチ回して最高出力をさく裂させるのも良し。どっちも適度に気持ち良くて、まさにブレッド&バターな快感! ちなみに燃費は下道や高速を適度に走ってリッター12kmくらいでした。

ところでこのクルマ、3シリーズとサイズ同じくらいだよね? と、最後にスペックを確認してビックリ。

全幅、1860mmもあったのか……。

新型3シリーズの全幅がついに1800mmを超え、1825mmになった、残念だ残念だと私どもカーマニアは叫んでおりますが、実際に508に乗っていて、3シリーズより取り回しが悪いと感じたシーンは皆無でした! 操作系が超カルカルな分、逆にラクチンなくらいで。

考えてみりゃ、これくらいの全幅はもう、日本でもフツーだもんね。なにせバカ売れ中の「RAV4」の全幅もこれくらいあるんだから。われらカーマニアが、いかにスペックに縛られた教条主義者であるかを自覚させていただきました。土下座。

(文=清水草一/写真=池之平昌信/編集=大沢 遼)

「i-Cockpit」と呼ばれる「プジョー508」のインテリア。小径楕円ステアリングが採用される。
「i-Cockpit」と呼ばれる「プジョー508」のインテリア。小径楕円ステアリングが採用される。拡大
「プジョー508」の1.6リッターターボエンジンは、最高出力180ps、最大トルク250Nmを発生する。
「プジョー508」の1.6リッターターボエンジンは、最高出力180ps、最大トルク250Nmを発生する。拡大
「トヨタRAV4アドベンチャー」のボディーサイズは全長4610×全幅1865×全高1690mm。(写真=トヨタ自動車)
「トヨタRAV4アドベンチャー」のボディーサイズは全長4610×全幅1865×全高1690mm。(写真=トヨタ自動車)拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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