メルセデス・ベンツB180(FF/7AT)
クラスを超えた装備と価格 2019.08.09 試乗記 「メルセデス・ベンツBクラス」が全面改良によって3代目に進化。乗り出し価格で500万円オーバーとなるCセグメントモデルの出来栄えとは? ラインナップされるガソリンとディーゼルのパワーユニットのうち、まずはデリバリーが始まったガソリンモデル「B180」をチェックする。インストゥルメントはクラスレス
キリッとしたヘッドライトとダイヤモンドグリルは最新のメルセデスのファミリーフェイスだが、斜め後ろから見る“ぽてっ”としたハッチバックスタイルは、失礼ながら何の変哲もないファミリーカーの形で、何か際立つ特徴も見当たらない。サイドウィンドウも内側に絞り込まれておらず、室内スペースを優先させたことがうかがえる。実際、後席に乗り込む際に頭をかもいにぶつける心配もなく、明らかに乗り降りしやすい。ただしシート位置は「Aクラス」よりもBクラスの方が前後とも約90mm高い設定となり、それに比例して天井も引き上げられているので、着座位置が少し高くなったAクラスと捉えて間違いないだろう。
3代目となるBクラスのボディーサイズは130mm背が高いことを除けば、今年初めに導入されたAクラスと事実上同一。ホイールベースも同値である。もっとも、全高1550mmのハッチバックでありながらCd値は0.24というのだから、よほど入念に細部の処理が行われているのだろう。
あまり特徴がない外観に比べて、インストゥルメントは最新のメルセデス流でその豪華さに驚く人は少なくないはずだ。2枚並んだ10.25インチの大きなスクリーンとジェットエンジンのタービンのようなエアアウトレット、ずらりとスイッチが並んだステアリングホイールなどは「Cクラス」や「Eクラス」などの上級モデルと見分けがつかない。
インフォテインメントシステムは、センターコンソール上のタッチパッドでもステアリングホイールのタッチコントローラーでも、さらにスクリーンを直接触っても操作できる上に、もちろん自然対話式音声認識機能「MBUX」のボイスコントロールも使える。ただし、このメルセデス自慢の音声認識が本当にストレスなく使えるほどのレベルには達していないのはご存じの通り。まだ発展途上だ。
それよりも、ナビ地図上のガソリンスタンドを示すアイコンの下にリッター当たりの価格が表示されていることに驚いた。いつの間にか、操作ロジックも若干変更されているようだ。こうやってバージョンアップされていけば、きちんと言葉が伝わらなくてイライラしたこともすぐに昔話になるかもしれない。
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