ドイツブランドの強さが際立つ

一方で、輸入車の伸びは見逃せない。冒頭で2018年の国内販売は1990年の68%にとどまると述べたが、輸入乗用車は同じ対比で155%に増えた。ブランド別ではメルセデス・ベンツが173%、フォルクスワーゲンが141%、BMWが140%で、ドイツ車を中心にバブル経済期よりも多く売れている。

昔は価格が軒並み高かった輸入車だが、今ではコンパクトな車種も増えた。日本車の価格が上昇したから、相対的に輸入車の割高感は薄れている。さらにSUVの人気が高まることで、輸入車の売れ行きが伸びたといえる。

2019年1~7月の正規輸入乗用車の登録台数は17万0898台で、2018年の同期に比べると1.2%少ない。ただし昨年は一部車種の新車効果で1%伸びたから、今年はその反動もあって微減となっている。

輸入車のナンバーワンブランドは、メルセデス・ベンツ。2019年1~7月に3万6892台が登録された。2位はフォルクスワーゲンの2万7631台、3位はBMWの2万6885台と続く。この台数に4位のMINI、5位のアウディを加えると、正規輸入乗用車全体の69%を占める。相変わらずドイツ車の人気は高い。

そして輸入車はセダンとワゴンの人気も根強く、このカテゴリーでは日本車が苦戦を強いられている。

日本のメーカーは国内市場を軽自動車に任せる安易な商品開発を行わず、趣味性を感じさせる小型/普通車にも、もっと力を入れるべきなのだ。

販売を復活させたRAV4は、幸いにも台数が伸びている。今後も販売促進に力を入れて人気を保ちつつ、なおかつこうした車種を増やしてほしい。実用志向の車種が増えすぎては、クルマの世界がますます退屈になってしまうし、小型車/普通車の需要が高まることは、前述した軽自動車の規格を守ることにもつながるはずなのだ。

(文=渡辺陽一郎/写真=本田技研工業、スズキ、ダイハツ工業、日産自動車、トヨタ自動車、メルセデス・ベンツ日本、フォルクスワーゲン グループ ジャパン/編集=関 顕也)

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