BMW 320d xDrive Mスポーツ(4WD/8AT)
BMWはディーゼルだ! 2019.08.26 試乗記 新型「BMW 3シリーズ」に追加された2リッター直4ディーゼルモデル「320d xDrive Mスポーツ」に試乗。その出来栄えは、「BMWといえばガソリン直列6気筒」といった“伝統的エンスー”の固定観念を覆す、実に印象的なものだった。待望の3シリーズディーゼル
若い頃の刷り込みが効いているせいか、私のような昭和世代はオーセンティックというか“定番もの”に正直、弱い。SUV全盛の世の中にまるで背を向けるように、BMWといえばスポーティーなセダン、それもやはり6気筒エンジンにとどめを刺す、という具合である。
それは今でも正論であると頭の半分では固く信じているのだが、もう半分ではそろそろその種の慣用句は見直すべきだ、と思っていたところに新型320dがガツンとショックを与えてくれた。今やBMWの神髄はディーゼルモデルにあるのではないか。少なくとも、「いろいろ言うけどしょせんディーゼルでしょ?」と食わず嫌いの方はとやかく言わずに一度試すべきである。
3シリーズの通算7代目に当たる新型G20型は2019年春に国内発売されたが、これまでのところはまず2リッター4気筒ガソリンターボの「320i」と「330i Mスポーツ」が先行していた。2019年5月になってようやく2リッター4気筒ディーゼルターボを積む320d(なぜか「xDrive」と「xDrive Mスポーツ」のともに4WDの2車種)が追加導入された。
実はBMWの中ではディーゼル仕様が以前から売れ筋モデルであり、先代3シリーズのF30型では国内販売のおよそ半分をディーゼルモデルが占めているといわれていたから、BMWにとってもユーザーにとっても待望の3シリーズディーゼルということになるだろう。
ちなみに320dの発売と同時にプラグインハイブリッドの「330e Mスポーツ」と、古くからのBMWファンにはお待ちかね(?)の3リッター直6ターボ搭載の「M340i xDrive」の受注も始まったが、そちらのデリバリー開始は同年9月下旬頃になるという。