英国ブランドで盛んな理由

コンティニュエーションカーはベースがあるレストア車ではないため、「(中断後の)継続」だとメーカーは主張するものの、現在の法規には沿っていない部分が多く、一部の例外を除いて、ナンバーを取得して公道を走行することは想定していない。

こうした“コンティニュエーション”についての説明を聞くと、それではレプリカとどう違うのかとの疑問が湧き上がってくるのは当然のことだ。人気のあるクルマなら、玉石混交だとしても、レプリカがたくさん存在しているからだ。「シェルビー・コブラ427」や「フォードGT」「ブガッティ・タイプ35」などはその典型だろう。

ブガッティ・タイプ35は現在、メーカーが当時生産した台数をはるかに超える数の車両が存在するという。ブガッティに限らず、オーナーズクラブや専門修理工場によって、現在でも補修部品が作られている場合には、一台を新規に製作することは十分に可能なのである。

レプリカやコンティニュエーションカーなど、歴史的車種の復刻生産が英国に多く見られるのは、ヒストリックカーが趣味の対象として根付き、修理や保存、社会的な使い方が確立されているという事情が大きく関係している。メーカー内だけでなく、小規模ながら高い技術を持つ専門修理工場が多く存在し、それらが“ビレッジ・インダストリー”として集合することで一連の流れができ、大きな経済効果をもたらしている。

こちらはジャガーのヘリテージ部門本部が手がける「XKSS」。生産中の工場火災により、9台が製作途中で消失した。
こちらはジャガーのヘリテージ部門本部が手がける「XKSS」。生産中の工場火災により、9台が製作途中で消失した。拡大
熟練した職人の存在がこの手の計画には欠かせない。完璧な複製とするために、エンジンは英国の有名専門工房が新たに製作、再現した。
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「XKSS」は、ルマンで連勝した純レーシングモデルの「XKD(Dタイプ)」に最低限の公道用装備を備えたモデルだ。俳優のスティーブ・マックイーンが愛用したことで知られる。
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