子犬のようにお世話するなら

C3エアクロスは、乗り心地もふんわりシトロエンらしくてステキだ。特に、17インチのハンコック製オールシーズンタイヤ装着モデルが好印象。一方DS3はビックリするほど足が硬い。この点でもC3エアクロスが大幅リード。なら最初からDS3買うなって感じですが。

一方、インテリアはDS3のほうがエレガント。C3エアクロスもカジュアルでステキなのですが、そのカジュアルさを生んでいる布地(シートやダッシュボードに使用)の触感がいまひとつだ。特にシートはなんだかちょっとムレる。その点DS3のシートはオサレなメッシュなので夏でもスースー! 各所がムレやすいオッサンとしては、これは見逃せないポイントだ。

総合すると、C3エアクロスは猛烈に魅力的で真剣に欲しいのですが、結局買い替えの決断までには至りませんでした。

背景には、我がDS3の子犬的要素がある。フツーに乗ってると、エンジン内部にカーボンがたまって調子が悪くなるので(推測です)、乗るたびにそれが気になり、子犬のようにお世話をしたくなる。乗るたびに一度はエンジンをブチ回し、カーボンを除去してやらずにはいられない(妄想です)。調子が悪くなるからこそ、調子がいい時はとってもうれしくて、勝手に顔がほころんでしまう。このお世話感がなくなるのはサミシイ……。

私は基本的に、自分が必要とされたいタイプで、フェラーリに深くはまったのも、ひ弱で繊細なおクルマだったから。全然手がかからない丈夫なクルマもいいけれど、子犬のお世話はもっと好き! 3ドアでちょっとだけ不便っていうところも好き! なら最初から買い替えるとか言うな! って感じですが。

でもね、C3エアクロス、本当にイイよ。日本におけるシトロエン車として最大のヒットになるんじゃないか? 色はう~ん、スパイシーオレンジかな。やっぱ欲しいんです。

(文=清水草一/写真=清水草一、池之平昌信/編集=大沢 遼)

「C3エアクロスSUV」は乗り心地もいい!(写真=池之平昌信)
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筆者の愛車「DS3」のインテリア。シートがメッシュ素材で通気性がいい。
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「C3エアクロスSUV」を買うなら、スパイシーオレンジ!?
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清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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