比べれば違いは見えてくる

基点となるホテルを出発してまずはパサデナの街中を経由。そこからフリーウェイに乗って10分ほど北へ走ってインターを降りると、そこから始まるのがエンジェルクレスト・ハイウェイというカリフォルニア州でも屈指のワインディングロード。実は、自動車メーカーのテストや試乗会の舞台としてもたびたび用いられるそんなこのロケーションで3台をとっかえひっかえ乗ってみると、、何とも興味深いことに、同じスポーツカーでもその乗り味や狙いどころの違いが鮮明に感じられた。

ボクスターのラインナップの頂点に位置付けられた718スパイダーは、やはりまずはそのエンジンこそが売り物。5500rpmから8000rpmにかけての圧倒的なパワーの伸び感は、いかにもスポーツ性の高い自然吸気エンジンならでは。正直、これを味わってしまうと“標準仕様”の4気筒ターボエンジンは「音もフィーリングもポルシェ車らしくないナ」と感じてしまうほどだった。

もっとも、音に関しては、補器類からと思われる“雑味”が混じって聞こえてしまうのがちょっと残念。ミドシップモデルのサウンドは、981世代のフラット6が発する音色が一番だったようにあらためて思う……。

一方、基本コンポーネンツを共有することがよく知られるZ4とスープラについては、Z4の方がよりフラットで穏やかな乗り味であるのをはじめ「落ち着いた大人のオープンスポーツカー」を目指しているのに対し、スープラは「シャープな挙動が命の、見た目も走りもエキセントリックなスポーツクーペ」を目指していると明白に感じた。

ちなみに、今回の試乗車はいずれも直6エンジン搭載モデル。いかにもBMWの心臓らしいパワーフィールとサウンドが満喫できる点は、結果として車両全体に強い“BMWっぽさ”を与えることになっていて、スープラにとってはちょっと不遇なことかもしれない……とも感じられた。

ポルシェのガソリンエンジン車は2モデルがエントリーした。写真左は新型「911」(992型)で、右は著者が試乗した「718スパイダー」。
ポルシェのガソリンエンジン車は2モデルがエントリーした。写真左は新型「911」(992型)で、右は著者が試乗した「718スパイダー」。拡大
エンジェルクレスト・ハイウェイを駆け抜ける「BMW Z4」。BMWはこのほか、SUVの「X5」と「X7」、高性能クーペ「M8コンペティション」が用意された。
エンジェルクレスト・ハイウェイを駆け抜ける「BMW Z4」。BMWはこのほか、SUVの「X5」と「X7」、高性能クーペ「M8コンペティション」が用意された。拡大
海外でもカーガイから熱い視線を送られる「トヨタ・スープラ」。「BMW Z4」と乗り比べることで、よりエキセントリックな乗り味を体感できた。
海外でもカーガイから熱い視線を送られる「トヨタ・スープラ」。「BMW Z4」と乗り比べることで、よりエキセントリックな乗り味を体感できた。拡大
あなたにおすすめの記事
新着記事