MINIクーパー クラブマン(FF/7AT)
ユニオンジャックの矜持 2020.01.06 試乗記 MINIのボディーをストレッチして、後席と荷室をサイズアップしたエステートモデル「クラブマン」がマイナーチェンジ。新しい外観と、新しいトランスミッションが採用された最新モデルは、より上質で洗練されたクルマに進化していた。実用性に優れるワゴンモデル
試乗車がMINIクラブマンだと聞いて、心がざわついた。好ましいとはいえない記憶がよみがえったからである。たしか、恐ろしく硬い乗り心地に閉口したのだった……。だが、心配する必要はないと思い直した。2年半ほど前に乗ったのは「JCW」、つまり「ジョンクーパーワークス」の名を冠したスポーツモデルだったのである。今回はノーマルなグレード。走りだけに特化したモデルではない。
クラブマンはBMW版MINIの第2世代から導入されたワゴン。室内が広く荷物も多く積めるので、MINIの中では実用性に優れるモデルである。リアハッチが観音開きになっている6ドアだ。もとをたどれば1969年にルーツとなったモデルがある。1959年にデビューした元祖「Mini」はその名の通りボディーが小さかったので、荷室を拡大した「トラベラー」「カントリーマン」といったエステートがつくられたのだ。
新世代MINIでも2007年にワゴンが追加された。それがクラブマンである。2015年に2代目となり、今年10月にマイナーチェンジ。デザインに小変更が施され、パワートレインにも手が加えられている。運転支援システムもアップデートされた。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンがともに用意されている。
試乗車は136PSの1.5リッター3気筒ガソリンターボエンジンを搭載する「クーパー」。同じ1.5リッターで102PSの「ONE」および「バッキンガム」と、2リッター4気筒で192PSの「クーパーS」の間に位置する。