タイムアップに加えて耐摩耗性も向上

RE-71Rの2本から縦溝が3本に増えてはいるものの、RE-71RSの見た目はターマック用のラリータイヤにほとんど角度がついていない横方向のグルーブをハンドカットしたようなもので、初めはサーキット専用のSタイヤではないかとさえ思った。もちろん、一応は公道走行可能だが、ドライグリップに特化した上に寿命が短いSタイヤとはまったく違ってRE-71RSはあくまでストリートラジアル最速を目指したもの。ストリートからサーキットまで、ドライ/ウエットともにハイグリップを発揮するのが特徴といい(ドライの最速ラップは前型比2%向上)、しかも耐摩耗性も従来型RE-71Rに比べて5%向上しているという。

そのために採用されたのがコーナリング中の接地形状を最適化し、接地圧分布を均一化する新トレッドパターンと非対称トレッドプロファイル(アウト側のほうがなで肩形状)である。これによってコーナリング中の接地面積は6%増えたらしい。さらに接地を極めるトップコンパウンドを開発。トレッドゴムが路面の微細な凹凸に食い込んで高いグリップ性能を発揮するという。

このコンパウンドは幅広い温度域でヒステリシスロス(変形で消費されるエネルギー)を大きくすることで、ドライでもウエットでもグリップを向上させたとしているが、ヒステリシスロスをアップすれば当然早く減るのではないかと思ったら、接地圧や形状を最適化することで耐摩耗性も向上したのだという。さらに言えば、耐アクアプレーニング性にも優れているという。「いや本当です」とは開発ドライバーを務めたレジェンド山野哲也選手の言葉である。「タイムだけを考えれば溝は2本にしたかったのですが、あくまでストリート用ということで3本になりました。もちろん、水深や速度にもよりますが、RSは大きく向上しています」。

ポテンザ史上最速を誇った「RE-71R」の進化版モデルとなる「RE-71RS」。
ポテンザ史上最速を誇った「RE-71R」の進化版モデルとなる「RE-71RS」。拡大
非対称パターンや非対称トレッドプロファイル、新トップコンパウンドなどの採用により、サーキット走行で重視されるドライ路面でのグリップ力とコントロール性を高次元で両立するだけでなく、ロングライフを実現したという「RE-71RS」。
非対称パターンや非対称トレッドプロファイル、新トップコンパウンドなどの採用により、サーキット走行で重視されるドライ路面でのグリップ力とコントロール性を高次元で両立するだけでなく、ロングライフを実現したという「RE-71RS」。拡大
「RE-71RS」が装着されたオート・プロデュース・ボスのレーシングマシン。「トヨタ86改」(左)には前後265/35R18サイズが、「トヨタGRスープラ」(右)には前255/35R19、後ろ275/35R19サイズが装着されていた。
「RE-71RS」が装着されたオート・プロデュース・ボスのレーシングマシン。「トヨタ86改」(左)には前後265/35R18サイズが、「トヨタGRスープラ」(右)には前255/35R19、後ろ275/35R19サイズが装着されていた。拡大
先代モデル「RE-71R」比で、サーキット走行時の最速ラップタイムを2%短縮し、摩耗寿命も5%向上させているという「RE-71RS」。
先代モデル「RE-71R」比で、サーキット走行時の最速ラップタイムを2%短縮し、摩耗寿命も5%向上させているという「RE-71RS」。拡大
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