粘るコントロール性が楽しい

筑波サーキットのコース1000を舞台にした試乗の順番が回ってくる頃には朝方の雨でぬれていたコース路面もすっかり乾き、さあ思い切ってどうぞと言わんばかりに、ドライバーが変わるごとに惜しげもなくまっさらのタイヤが装着される。

とはいえ、従来型RE-71Rと新しいRE-71RSをそれぞれ装着したキャロッセ・チューンの「トヨタ86」で各7ラップ(しかもインアウト含めて)のみというものだったから、果たして感じ取ることができるのか、と内心不安だったことは本当です。昔はいわゆるSタイヤの「RE71S」や「RE61S」の美味しい寿命の短さに四苦八苦しながらレースに参加していたもの、今やすっかりサーキットから足が遠のいているために、10分程度のサーキット試乗で両者の違いを見定めることができるのか、とビクビクしていた私だが、何とその差が分かるではないか。

「スイートスポットが狭い」(山野選手談)というRE-71Rよりも、明らかに柔らかく食いつく感触があり、たとえ突っ込みすぎても、あるいはスロットルオンが早すぎても、タイヤが何とかコントロールを取り戻してくれるようなフィーリングが伝わってくる。タイム自体は明確な違いが現れなかったが、グリップだけでなくコントロール性も高いタイヤを履いたクルマは楽しい。後は本当にあっという間に減らないのか、ノイズや乗り心地はどうなのかという点だが、それはまた別の機会に別の舞台で試してみたい。

(文=高平高輝/写真=佐藤靖彦/編集=櫻井健一)

「ポテンザRE-71RS」では、新デザインのトレッドパターンと非対称トレッドプロファイルを採用。コーナリング中の接地形状を最適化し、接地圧分布を均一化するという。
「ポテンザRE-71RS」では、新デザインのトレッドパターンと非対称トレッドプロファイルを採用。コーナリング中の接地形状を最適化し、接地圧分布を均一化するという。拡大
筑波サーキットのコース1000での試乗は同一車両を使用し、「RE-71R」(写真)での走行後に、新しい「RE-71RS」に交換。同コースで両者を比較することができた。
筑波サーキットのコース1000での試乗は同一車両を使用し、「RE-71R」(写真)での走行後に、新しい「RE-71RS」に交換。同コースで両者を比較することができた。拡大
「RE-71RS」での走行シーン。開発に携わったレーシングドライバーの山野哲也選手のコース1000におけるテストでは、「RE-71R」が38秒24であるの対してRE-71RSでは37秒74というタイムであった。
「RE-71RS」での走行シーン。開発に携わったレーシングドライバーの山野哲也選手のコース1000におけるテストでは、「RE-71R」が38秒24であるの対してRE-71RSでは37秒74というタイムであった。拡大
新旧比較では「RE-71R」よりも「RE-71RS」のほうが明らかに柔らかく、路面に食いつく感触が確認できた。
新旧比較では「RE-71R」よりも「RE-71RS」のほうが明らかに柔らかく、路面に食いつく感触が確認できた。拡大
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