真っ赤なフェラーリへの憧れ

<フェラーリとの出会い>
H社に入社してからはクルマ好きな同期も多く、彼らに決定的な差をつけるためには初代「NSX」様を買えばよいのでは! とひらめいてすぐ、当時ヤフオクに出ていた真っ赤なNSXの現車確認を依頼しました。

炎天下の熊谷駅でNSXを待っていると、真っ赤なボディーと素晴らしすぎるエンジンサウンドが聞こえてきました。その時点でもう買おう! と決めましたが、目の前に止まった車はNSXではなく、フェラーリの「360モデナ」だったのでした。

僕は一瞬で当初の目的を忘れ、このフェラーリ試乗できますか? と聞いたところ、「H社の方なら安心でしょう!」と快諾を得ました。

このモデナに乗ってから5年間、それ以外の何に乗ったか、僕はほとんど覚えていません。それほどのインパクトでした。

どうしたらフェラーリが買えるか、清水さんの『フェラーリの買い方』『そのフェラーリください』を枕兼バイブルにして5年間熟考しました。

当時はリトラクタブルヘッドライトや、一体何の意味があるか分からないサイドフィンに惚(ほ)れて、「テスタロッサ」をターゲットに定めていました。

<348の購入>
2017年、意を決してコーナーストーンズに足を運びましたが、当時テスタロッサの値段はほとんどピークに達していて、カーセンサー で500万円の売り物があった時代を知っている僕としては、ハードルが高すぎました。

するとエノテンが、イエローの極上348をすすめてくれました。テスタロッサと同じような形をしてるし、8気筒だから12気筒より故障の確率も低いんじゃないか! と心が動きました。しかし初めての操は真っ赤なフェラーリに捧(ささ)げたいという思いはあまりにも強かったので、数週間後に真っ赤な348にハンコをつきました。

その時たまたまコーナーストーンズに清水さんがいらっしゃって、運命を感じた次第です。

今回は紙数が尽きてしまった。果たしてタカフミの348はまっすぐ走ったのか?

(文と写真=清水草一/編集=大沢 遼)

初代ホンダNSX
初代ホンダNSX拡大
フェラーリ360モデナ
フェラーリ360モデナ拡大
フェラーリ348tb
フェラーリ348tb拡大
タカフミ氏はこの日、「フェラーリ348tb」オーナーとなった。
タカフミ氏はこの日、「フェラーリ348tb」オーナーとなった。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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