次期ISがあるとするなら

クラウンですらそうなのだから、さらにコンパクトなISをGA-Lでつくるのはむずかしい……。というか、そもそもGA-Lの計画にISは含まれていない可能性が高い。すなわち、このままだと今回のマイチェンはISにとって終活=最後の大規模改良かもしれない……。

となれば「もうひとまわりコンパクトな後輪駆動プラットフォームをつくって、『86』や『スープラ』も自社開発すればいい」と主張するエンスージアストもおられるだろう。

しかし、86やスープラの開発を率いた現GR開発統括部チーフエンジニアの多田哲哉さんの主義は「セダンとプラットフォームを共用したスポーツカーなんぞクソ(これはもちろん筆者による超意訳)」というもので、それゆえのスバルやBMWとの共同開発なのである。よって、少なくとも多田さんの目の黒いうちは、それはありえない(?)。

いずれにしても、ISは兄貴分のGSとは対照的に、フルチェンジと見まがうばかりテコ入れで再出発することになった。今回はマイチェンとしてはかなり高めのコストがかかっているはずなので、現行ISもあと数年は生き永らえるだろう。それ以降の次期型ISの具体計画は存在しないのかもしれない(し、あるかもしれない)。ただ、かりに今はこれが最後の姿としても、新しいISがどこかでバカ売れでもしたら、すぐにでもフルチェンジの検討がはじまるだろう。メーカーの商品企画とはそういうものである。

新しいISの走行性能開発は、2019年4月に愛知県豊田市に建設された新テストコース「トヨタテクニカルセンター下山」で熟成されているのだという。記念すべき下山産レクサス第1号になりそうな新しいISだが、日本の小型FRセダンの火を消さないためにも、いいクルマになっているといいですね。

(文=佐野弘宗/写真=トヨタ自動車/編集=藤沢 勝)

2019年4月に新設された「トヨタテクニカルセンター下山」をはじめ、世界中で走り込みを重ねてきたという改良型「IS」。レクサスならではの走りを熟成させてきた。
2019年4月に新設された「トヨタテクニカルセンター下山」をはじめ、世界中で走り込みを重ねてきたという改良型「IS」。レクサスならではの走りを熟成させてきた。拡大
足まわりには微小な入力に対しても減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を採用した。
足まわりには微小な入力に対しても減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を採用した。拡大
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