BMW M340i xDrive(4WD/8AT)
“M”ならではの仕事 2020.07.08 試乗記 「BMW 3シリーズ」のハイパフォーマンスモデル「M340i xDrive」に試乗。強化シャシーと最高出力387PSを誇る3リッター直6ターボ、そしてFRベースの四駆システムなどで構築された走りの実力を、ワインディングロードで確かめた。現行3シリーズで唯一の直6モデル
BMW M340i xDriveの試乗を始める前に、いまのMのラインナップを復習したい。ご存じのように1972年に設立されたBMW M社(当時はBMWモータースポーツ社)は、同社のモータースポーツ活動やハイパフォーマンスモデルの開発を手がける組織だ。
現在はサーキット走行も視野に入れた「Mモデル」(3シリーズだったら「M3」)、エンジンのパワーアップを図ると同時にシャシーにも手を加えた「Mパフォーマンス」、そして内外装のデザインや、モデルによっては足まわりやエアロパーツにもM社のノウハウを注いだ「Mスポーツ」という3種類のMが存在する。
言ってみれば「激辛」「辛口」「中辛」の3段階で、今回試乗したBMW M340i xDriveは辛口のMパフォーマンスにあたる。M3と、3シリーズMスポーツのちょうど中間という位置づけだ。
外観は現行3シリーズをベースとしつつ、セリウムグレーメタリックに塗られたシャッター式キドニーグリルやリアのディフューザーなどが専用デザインとなっている。普通の人が見れば普通の3シリーズであるけれど、見る人が見ればタダ者ではないすごみを感じるという、絶妙のあんばいとなっている。
インテリアは見慣れた3シリーズのそれで、ただしハンドルのグリップがぶっといことには驚いた。そんなに手が小さいほうではないと思うけれど、ハンドルを握っているというより、スポーツジムのフィットネス器具をつかんでいるような気がするくらい、グリップが太い。
なにはともあれ、スターターボタンを押してエンジン始動。3リッターの直列6気筒ターボエンジンは、ドフン! という重低音を響かせてからアイドリングを始めた。そう、このモデルは現行3シリーズで(いまのところ)唯一の直6エンジン搭載車なのだ。
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