日産ルークス ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション(FF/CVT)
軽くない思いをのせて 2020.07.09 試乗記 フルモデルチェンジで「デイズ ルークス」から名前が変わった、日産の新型軽「ルークス」。200万円級のプライスタグを付けるそのトップグレードは、家庭のさまざまなニーズに応えてくれるであろう、驚くべき実用車だった。あきれるほど広い
わかっちゃいるけど、それでも接するたびにビックリするのが、「軽スーパーハイトワゴン」の室内の広さである。「日産ルークス ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション(2WD)」のスライドドアを開けたとたん、思わず「オオッ」と声が出た。余裕ある後席スペースもさることながら、天井の高さにあきれる。資料によると「後席の室内高は1400mmと、小さなお子さまであれば、立ったまま着替えることも可能です」とのこと。さもありなん。
自分の子供が活発に活動するようになって、あちらこちらと連れて行く羽目になって内心うれしい親御さんなどは、「野球やサッカー、キャンプに釣り、はたまた海水浴やスキーに行くたびに、ちゃっちゃと着替えや準備を済ませられますよ」なんて販売店のセールスパーソンに言われたら、思わず財布のひもを緩めてしまいそうだ。
……と考えていたら、背後から「こういうクルマ、欲しいんですよ!」と『webCG』エディターの声。最近、子宝に恵まれたばかりのSさんだ。「本気か、冗談か?」と振り返ると、至って真剣な表情で「これ、いいなぁ」と言いながら車内を観察している。
ためしに320mmものスライド量を誇るリアシートに座ってみると、意外に座面が高い。ルークスのベースにあたる「日産デイズ」では、後席クッションの位置をあえて低めに抑えて小さな子供でも座りやすいように配慮されたが、一方、ありあまる室内高を持つルークスでは、チャイルドシートを取り付けやすいよう高めに設定された。スライドドアの開口部の幅が650mmと大きく取られたのも、思いのほかかさばるチャイルドシートの出し入れを考慮したものだろう。
この手のクルマに乗ると、ついリアシートを一番後ろまでスライドさせて、「うーむ、広い!」と居住性のよさを満喫しがちだが、実際に子供を連れての移動では、チャイルドシートを付けた後席を前方に動かして、前席との距離を縮めた使い方が多いという。運転席にいても、ちょっと振り返れば子供のケアができるからだ。「それはどうなんですかねぇ?」と新米パパはいまひとつ納得していない様子だが、親子でドライブするようになったら、また違った発見があるかもしれない。報告を待ちたい。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |