手間も技術も求められるEXキーパーの施工

プライマーガラスのコーティングまで作業が完了し、次はいよいよVP326の施工。液剤を専用のスポンジに吹いてボディーに塗り付けると、素人目にもガラスコーティングとは液剤の伸びが違って見えた。作業中に迷惑かと思いつつ、小暮氏に尋ねる。

ほった:他のコーティングと、作業に違うところはありますか?

小暮:(VP326は)粘度があるので、引き伸ばすのにコツがいりますね。それと、拭き残すとやり直しがきかないので、パネル1面ごとに仕上げて、拭き残しがないかをチェックしないといけません。プライマーガラスのときは、クルマ全体が終わってから点検をしていたでしょう?

聞くだに技能と手間が要りそうな作業である。既述の通り、EXキーパーはEX一級技術資格の所持者だけが施工を認められるのだが、その資格を得るためには、KeePer技研の研修制度をコツコツと上っていき、「コーティング技術一級資格」を取得し、かつ専門の講習を受ける必要があるのだとか。そんなスタッフをほぼ半日独占してしまうのだから、申し訳ないというかなんというか。このコーティングは、そういう意味でも非常にゼータクなサービスなのだった。

もろもろの作業が終わり、いよいよ施工後のバイパーとご対面。まあ、実際には撮影の都合もあって、小暮氏の背後からずっと“変わりゆくさま”を眺めていたのだが、それでも記憶の中にある、かつての姿との差は歴然だった。キレイになったとか、ツヤが出たとかはもちろん、なんかクルマが変わった気がするのだ。

ボディーカラーが黒ということもあり、まず感じたのは色の深みとツヤだった。全体が薄い水の膜に覆われているような、そんなしっとり感があるのだ。施工前は気にもしなかったが、これと比べると以前のバイパーは、お肌がカッサカサだったな。

また、それと並んでインパクト大だったのが“映り込み”の明瞭さだ。写真をご覧あれ。抑揚のあるバイパーのボディーに、高級車のピアノブラック内装ばりに周囲の風景が映り込んでいるだろう。どうしても“波肌”が出る樹脂ボディーのアメ車でこれは、本当にすごいと思う。

大和:元の状態がヒドかったから、ギャップが一層引き立ちますねえ。

オーナーを前にしながら、大和女史もこの言いぐさである。

グリルやフォグランプまわりのへこみ、バンパー底部、サイドシルと、細かなところまで丁寧にコーティング。さすがはプロのお仕事。
グリルやフォグランプまわりのへこみ、バンパー底部、サイドシルと、細かなところまで丁寧にコーティング。さすがはプロのお仕事。拡大
白い板をボディーにかざし、反射の様子で拭き残しがないか確認。「VP326」は拭き残しがあるとやり直しがきかないので、特に慎重にチェックする。
白い板をボディーにかざし、反射の様子で拭き残しがないか確認。「VP326」は拭き残しがあるとやり直しがきかないので、特に慎重にチェックする。拡大
「EX一級技術資格」を取得できるのは、研修制度で高い技能が認められた「コーティング技術一級資格」の保持者のみ。さらに専門の講習を受けて「EXキーパー」の施工が認められるのだ。
「EX一級技術資格」を取得できるのは、研修制度で高い技能が認められた「コーティング技術一級資格」の保持者のみ。さらに専門の講習を受けて「EXキーパー」の施工が認められるのだ。拡大
コーティングの施工が完了した「ダッジ・バイパー」。当記事1・2ページ目の写真と色つやを見比べてみてほしい。
コーティングの施工が完了した「ダッジ・バイパー」。当記事1・2ページ目の写真と色つやを見比べてみてほしい。拡大
フェンダーパネルに映り込む、ピットの壁や天井の“解像度”に注目。「単体だと分かりづらい」という方は、やはり2ページ目・3点目の写真と比較を。
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ダッジ の中古車
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