1760万円の「Mini」を前に思う

これらに加え、個人的に「見られてよかった」と思っているのが「DAVID BROWN MINI Remastered(デビット・ブラウン ミニ リマスタード)」だ。日本での代理店ができたことで、ついに実車が日本上陸を果たした。この展示車は、本来であればジュネーブモーターショーに出展するためにつくられたものだというが、やはりコロナ禍の影響を受け、その舞台は日本の自動車イベントに変わることになったという。

「デイトリッパー」と名付けられた現車は日本で販売されるというが、その価格はなんと1760万円(!)と大変高価。しかし、英国の職人が1400時間をかけて製作し、特別なカスタムを施したものとあらば、その価値を理解できる人には十分に魅力的な存在といえるだろう。「あの名車が、もし現代的なアップデートを受けて新車状態で手に入れられたら?」というクルマ好きの夢が具現されたものだけに、大変興味深い一台だった。

このように、今年も魅力的な展示車が数多く見られたオートモビル カウンシルだが、このイベントも2016年の初開催から今年で5回目。出展者や展示車両に、ある種の安定が見えてきたようにも思える。思いつきだが、今後は出展各社に協力を願い、全体で共有する“今年のテーマ”があっても面白いかもしれない。まだまだ成長段階にあるイベントだけに、ぜひ来年の開催と内容にも期待したい。もちろん、そのころには他のイベントも開催可能となっていることを、いちクルマ好きとして強く願わずにはいられない。

今回のオートモビル カウンシルについては、展示車の数々に加え、厳重なコロナ対策がやはり印象に残った。入場者数に対して会場が広いオートモビル カウンシルでさえこの厳戒態勢だったのだから、たとえそれが野外開催のイベントであったとしても、やはり多くの人が集まる催しの開催は厳しいはずだ。

しかし、このままでは自動車の楽しさを仲間と共有する機会は減るばかりだ。小さなことだが、一人ひとりが感染拡大を防ぎ、一日も早く平穏な日々を取り戻すための努力を続けなければならないと、あらためて思った。

(文=大音安弘/写真=webCG/編集=堀田剛資)

ホワイトハウスが持ち込んだ「デビット・ブラウン ミニ リマスタード」。お値段1760万円の“クラシックMini”だ。
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新品の部品を使ってリビルトされたA型エンジン。トランスミッションは4段MTが標準で、5段MTやATも選べる。
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開け放たれたサンルーフからインテリアを撮影。内外装はユーザーの好みに従い、職人の手作業によって仕上げられる。
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コロナ禍の影響はこんなところにも。こちらはクラシックタイヤを中心としたミシュランの展示スペース。感染症対策の一環として、ミシュランは「ブースに人をおかない」という方法を取った。
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2020年の「オートモビル カウンシル・オブ・ザ・イヤー」を受賞した、シンプルオートの「BMW 3200CS」。来年はどのようなクルマが出展されるか、今から楽しみである。
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