夢のクルマを買うのだから

何度かそういう現場に同行した経験から言わせていただくと、トップの言動を見ていればたいていのことは分かるものだ。エンツォやフェルッチョにはもう会えないけれども、未来にそうなる可能性のある創始者とダイレクトに話せるチャンスなどそうあるものじゃない。それに、購入決定後の仕様決めもメーカーの担当者と直接したほうが早くて確実だし、いろんな可能性を引き出すことだってできる。

心底ほれた(=代理店がなくても買ってやると思うくらいに)なら、そのブランドの“ファミリー”になってしまったほうがいいに決まっている。実際、パガーニやケーニグセグがまだ無名のころから付き合った世界の超ロイヤルカスタマーたちは、今や彼らの家族も同然で、スペシャルモデルを優先的に購入できるという。

超高価なスーパースポーツを買うのだ。自分の理想に近づける努力を怠ってはいけない。それが相手にも伝わる熱意というもので、ゆめゆめパソコンのコンフィギュレーションで終わらせてオーダーボタンを押せばいい、などとは思わないことだ。

買った後はメーカーの担当者と相談して日本への輸出手続きを進めるのみ。日本での認証登録が難しい場合も多いと思われるが、そのあたりは日本の並行輸入業者にありとあらゆるノウハウがある。心配な購入後のメンテナンスも同様だ。それもまた蛇の道は蛇、というわけ。

まずは自身でメーカーに直接コンタクトを取って自分の存在をアピールすること。同時に、日本側で信頼のおける並行輸入に慣れた業者を見つけておくこと。日本でまだ誰も乗っていないスーパースポーツを買うことは確かに難しく、超えるべきハードルがいくつもあるけれども、できない相談では決してないと思う。

(文=西川 淳/写真=ゴードン・マレー・オートモーティブ、マクラーレン・オートモーティブ、webCG/編集=堀田剛資)

ゴードン・マレー・オートモーティブを率いる、自動車デザイナーのゴードン・マレー氏。
ゴードン・マレー・オートモーティブを率いる、自動車デザイナーのゴードン・マレー氏。拡大
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