自由な空間への入り口

こうした状況を打破したのが「フリースタイルドア」だ。マツダ車の先輩である「RX-8」から受け継いだこのセンターオープン式ドアは、MX-30のキラー装備になるとともに、デザインの自由度を飛躍的に高めた。写真を見てもらえればよく分かるが、MX-30のルーフラインは前後ドアの合わせ目付近からリアに向かって少しずつ太くなり、リアピラーが前方に大きく傾斜している。これがMX-30のどっしりとした塊感を生み出しているのだという。松田氏は「あえてデザインの文法から外した」と、ルーフラインをなでながら教えてくれた。

こうしてエクステリアデザインのために採用されたフリースタイルドアについて竹内氏が「リアドアではなく自由な空間への入り口」と説明してくれたことには少々戸惑ったが、一応機能的なメリットも説明されている。当たり前だが開口幅が大きく取れるので、後席に置いたチャイルドシートに子どもを乗せやすく、降ろしたときも前後をドアにガードされているので安全なのだという。あえてバラしてしまうと、リアドアは窓が開かないし、フロントドアが閉まっていると開かないので、後席に座っている人は自分で降りることができない。そういう点も含めて後席に子どもが乗った場合の安心感は絶大だと思う。

室内空間は居心地のいい、落ち着く空間としてデザインや素材選びに配慮が行き届いている。マツダの原点であるコルクやリサイクル素材を使ったファブリック、さらに革の代用品であることを否定した人工皮革などは、モノ選びにこだわりのある人に、上質感だけでなく素材のストーリーも含めて楽しんでほしいそうだ。ちなみに竹内主査のお気に入りポイントは白内装シートの布の部分。クルマ選びで迷っている人には「グレーのカラーリングとデニムのような風合いの部分を触っていただければ」とのこと。

チーフデザイナーの松田陽一氏は「このラインが、このラインが」と繰り返し説明してくれた。
チーフデザイナーの松田陽一氏は「このラインが、このラインが」と繰り返し説明してくれた。拡大
「フリースタイルドア」はリア→フロントの順で閉じる必要がある。当然、開けるときはフロント→リアの順となるので、リアだけ開けることはできない。
「フリースタイルドア」はリア→フロントの順で閉じる必要がある。当然、開けるときはフロント→リアの順となるので、リアだけ開けることはできない。拡大
竹内主査のお気に入りポイントは白内装車のこの部分。
竹内主査のお気に入りポイントは白内装車のこの部分。拡大
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