ルノー・ルーテシア インテンス テックパック(FF/7AT)
勝者の戦略 2020.11.04 試乗記 ルノーのコンパクトハッチバック「ルーテシア」の新型がいよいよ日本に上陸。新型のポイントはズバリ「すべてが新しい」ところだ。新登場のプラットフォームやエンジン、さらにルノーらしからぬ(?)充実の先進安全装備の仕上がりをリポートする。ハズれた予想
日本での最大の宿敵になるであろう「プジョー208」の日本発売に合わせる形で、2020年7月にわざわざ「10月導入」が予告されていた新型ルーテシアが、予定どおりに国内上陸した。予告当時に書かせていただいたデイリーコラムでは、2019年の東京モーターショーに持ち込まれた「R.S.ライン」から上陸……と予想してしまったが、はたしてそれは大ハズレだった(汗)。新型ルーテシアの日本仕様は、従来どおりの「インテンス」と「ゼン」という2つの基本グレード構成でスタートして、エンジンはひとまず全車が1.3リッター4気筒直噴ターボで統一される。
また、前記のコラムでは「自慢の先進安全運転支援システム(ADAS)が日本仕様でもすべて設定されるかは不明」とも書かせていただいたが、その懸念もハズれた。ただし、いい意味で(?)。インテンスのさらに上級グレードとして用意された「インテンス テックパック(以下テックパック)」では、新型ルーテシア本来のADAS機能がほぼフルで手に入る。
もっとも、テックパックでなくても、現在求められるようなADAS機能は不足なく標準装備される。具体的にいうと、電動パーキングブレーキによる全車速対応アダプティブクルーズコントロール(ACC)や自動ブレーキ(歩行者・自転車対応)、車線逸脱警告、制限速度や追い越し禁止の道路標識認識機能、後側方車両検知機能(いわゆるブラインドスポットモニター)、そしてオートマチックハイビーム(これだけはゼンには非装備)などだ。
最上級であるテックパック専用となるのは、ACC走行時に車線中央を積極的に維持する半自動運転機能「レーンセンタリングアシスト」と、日産ゆずりの「360°カメラ」である。とくに360°カメラは日本ではもはや軽自動車でもフツーの装備だが、欧州Bセグメントではまだ希少で、かの地では新型ルーテシア最大のキラーアイテムとして宣伝されているようだ。
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