第193回:夜の首都高で怖いよ怖いよ
2020.11.09 カーマニア人間国宝への道見分けがつかない中高年
先日、NHKの『チコちゃんに叱られる!』で、「中高年になると若いコの見分けがつかなくなるのはナゼ?」というのをやっていた。
答えは、「接する機会がなくなるから」。縁がなくなるから見分けがつかなくなるのだそうだ。なるほどでありまする。
私は997型以降の「ポルシェ911」の見分けがつかない。いや、つかないまではいかないが、一瞬で見分けるのは難しい。これが「BMW 3シリーズ」なら、F30型とG20型は一瞬で見分けられるが、それは自分がF30型のオーナーだから。ポルシェのオーナーになったことは一度もないし、特に近年の911に対しては、欲望を抱く前にお値段でなえてしまうので、乃木坂46のメンバーの見分けがつかないように(というよりメンバーを1人も知らないが)、997型以降の見分けが難しくなっている。
そんな私に担当サクライ君が、「来週『911ターボSカブリオレ』に乗ってみます?」と声をかけてくれた。
それに対する私の第一声は、「それって991型? 992型?」だった。992型はまだ「カレラS」くらいしか出てなかったような気がしたので。
サクライ君の答えは、「調べます」だった。彼もわかってなかったのだ! ホッ。
翌日、回答があった。
サクライ:992型でした。
オレ:えっ、992型でもうそんなテンコ盛りグレードが出てたの!?
サクライ:出てたみたいです。
オレ:乗る乗る~!
これはつまり、「乃木坂46の〇〇チャンと食事できますよ」と言われて、顔の見分けもつかないオッサンが、「わーい」と答えたようなものである。ファンの皆さま、申し訳ございません。個人的には、宮崎美子さん(61歳)のほうがうれしいんですけどね……。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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