メルセデス・ベンツE200スポーツ(FR/9AT)
歴史を積み重ねた先にあるもの 2020.11.14 試乗記 デビュー4年目のビッグマイナーチェンジで、内外装デザインに磨きをかけると同時に安全装備も大幅にアップデートしたという「メルセデス・ベンツEクラス」。エントリーモデルに位置づけられる「E200スポーツ」に試乗し、その出来栄えを確かめた。外観に大きくメスが入る
2016年に登場した現行型W/S213は、Eクラスと名乗りだしたW/S124から数えて5代目となるモデルだ。およそ4年を経てビッグマイナーチェンジが施された。メルセデスはW/S124を20世紀型Eクラスの完成形と位置づけており、W/S210以降は、21世紀型Eクラスの完成形に向けて歴史を積み重ねているというわけだ。
世界のプレミアムミディアムセダンの指標となるだけに、マイナーチェンジといえども変更箇所は多岐にわたる。特に21世紀型Eクラスは、マイナーチェンジで意匠を大きく変更する傾向がある。生産技術の進化によってそれが可能となっているわけだが、停滞は衰退と同じといわれ、変化のスピードが求められる時代だけに、Eクラスとて安穏とはしていられないのだ。
試乗車はE200スポーツだった。エクステリアではAMG由来の底辺がワイドな台形のダイヤモンドグリルを標準装備し、バンパーはAウイングデザインとなった。
ヘッドランプには「マルチビームLEDヘッドライト」を採用。二重まぶたのようにも見える上部に配されたLEDポジショニングランプが特徴的だ。リアコンビネーションランプもLEDで、横長のトランクリッドをまたぐ2ピース構造になった。これだけでも外板の変更箇所がいかに多いかがわかる。