ホンダeはやっぱりシティーコミューター

そこで今度は、東名を100km/hくらいで走ってみることにした。追い越し車線を前車に従ってブイーンと走ったイメージです。車載の平均速度計は79km/hしかいかなかったけど、気持ちとしては「100km/h巡行!」でした。

すると電費は、6.4km/kWhに急降下。一気に35%も下がってしまった。化石燃料車ではありえないこの急落ぶり、走行抵抗がほとんど空気抵抗のEVならではの現象だ。

ここから速度を120km/hまで上げると、空気抵抗は速度の二乗に比例するので44%増加して、電費はさらに3割くらい下がるだろう。すると満充電からの航続距離は、たったの160kmくらいになる。多少の余裕をみると130kmくらいでカラータイマーがつく。SAで30分急速充電して20kWh充電しても、新東名を120km/hで走れるのは90kmぽっち!

私は、近所の日産ディーラーで急速充電しながら、「ホンダeはシティーコミューターです」というホンダの考えは正しい、としみじみ思った。現状の行動範囲は首都高の範囲内くらい。首都高くらいの遅めの速度なら200km以上走れるし。

でも、そういうクルマに400万円以上なんて到底出せない。全固体電池の実用化を待つ! デザインはこのままでいいです。というよりこのままでお願いします。

(文と写真=清水草一/編集=櫻井健一)

「ホンダe」のインパネは新しさにあふれている。左右に配置されるサイドカメラミラーシステムのモニターを含め、インパネの端から端までが全部モニターで占められているのだ。
「ホンダe」のインパネは新しさにあふれている。左右に配置されるサイドカメラミラーシステムのモニターを含め、インパネの端から端までが全部モニターで占められているのだ。拡大
高速道路で100km/h巡行を行うと、電費は6.4km/kWhに急降下。速度が上がれば上がるほど電費は悪化する。新東名の120km/hが実現したばかりなのに、EVでその恩恵にあずかるためには航続距離とのトレードオフになってしまう。
高速道路で100km/h巡行を行うと、電費は6.4km/kWhに急降下。速度が上がれば上がるほど電費は悪化する。新東名の120km/hが実現したばかりなのに、EVでその恩恵にあずかるためには航続距離とのトレードオフになってしまう。拡大
近所の日産ディーラーで充電中の「ホンダe」。日産ディーラーがたまたまの定休日につき、気兼ねなく充電できてよかった……。
近所の日産ディーラーで充電中の「ホンダe」。日産ディーラーがたまたまの定休日につき、気兼ねなく充電できてよかった……。拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

ホンダ の中古車
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