世界を沸かせた超高速マシンが復活 新型「スズキ・ハヤブサ」にみる次世代アルティメットスポーツの姿
2021.02.22 デイリーコラム合言葉は「世界最速」
スズキが「Ultimate Sport(アルティメットスポーツ)」と呼ぶ、大排気量スポーツモデルが「ハヤブサ」だ。初代モデル「GSX1300R HAYABUSA」は1999年にデビューし、2008年に「HAYABUSA1300」、2013年には「HAYABUSA」と名を変えながら進化。先ごろ、その最新モデルとなる「Hayabusa」が発表され、間もなく世界各国で販売が始まる。
ここでは、ハヤブサが誕生した背景や歴史をひもときつつ、新型に採用された技術を紹介していこう。
初代ハヤブサの開発指標は明確で、「世界最速」というものだった。当時も今もスズキには「GSX-R」の名を持つリッター級のスーパースポーツが存在しているが、このシリーズがコーナリングに特化したサーキット最速マシンだとすれば、ハヤブサはストレート最速。他のどんなマシンにもトップスピードでは負けないという一点に、存在意義のほとんどすべてを賭けていた。
極めてシンプルなその目標は、デビュー早々に達成されることになった。175PS/9800rpmの最高出力を発生する1299ccの並列4気筒エンジンを搭載した初代モデルは、実測で312km/hを記録。これは当時の量産市販車最速の数値であり、ギネス記録として正式に認定された。
しかしながら、程なくそのパフォーマンスは封印されることになった。ストック状態でいとも簡単に出てしまったこの記録を、他ならぬスズキ自身が危惧。2001年モデルからは300km/hでスピードリミッターが作動するようになったのだ。
当時のハヤブサの中には、スピードメーターの目盛りが350km/hまで刻まれている個体がある。それこそがスピードリミッターが導入される以前の、ポテンシャルが完全開放された真の初期型である。
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