ポルシェ・パナメーラ ターボS(後編)
2021.03.11 谷口信輝の新車試乗 高性能サルーン「ポルシェ・パナメーラ ターボS」に試乗した谷口信輝は、その秀でたところは630PSのパワーだけではないという。プロが高く評価する、この4ドアスポーツカーならではの美点とは?限界はあるのか?
最新のポルシェ・パナメーラ ターボSを箱根のワインディングロードで操る谷口信輝は、安定しきったコーナリングフォームに気をよくして徐々にペースアップを図っていった。
「いまも結構いいペースですけど、パナメーラはまるでなにごともなく曲がっていきますね」
このときは私も同乗していたが、普通のスポーティーモデルであれば限界が見え始めてもおかしくないペースなのに、パナメーラはまだ安定しきっていて、感覚的には限界の3分の1程度にしか到達していないように感じる。そして、どうやら谷口も同じことを感じたらしく、ここからさらにスロットルペダルを強く踏み込んだのである。
「グイィィィィィイイイーン!」
パナメーラは品のいいエキゾーストサウンドを奏でながら力強く加速していく。
「おー! ホホホホホホ、速い!」
さすがの谷口も630PSのパワーに圧倒されたようだ。
「いやー、さすが3000万円オーバーだけのことはありますね。コーナリングの限界がメチャクチャ高くて、全然ブレーキが必要ない。実は、さっきからコーナーの進入ではまったくといっていいくらいブレーキを踏んでいません。普通、コーナリング中に路面の継ぎ目を乗り越えると接地性が薄れるものですが、このパナメーラは瞬間的に接地性が下がっても、すぐにグリップが回復する。ものすごく安定したコーナリングです」
実は、谷口のここまでのコメントはすべてノーマルモードで走行中に語ったもの。そこでスポーツモードに切り替えると、さらにペースを上げたのである。
「ブウィィィイイイイン!!」
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