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信頼と実績のスタッドレス ブリザックの進化をたどる 2021.10.04 選ばれてNo.1 ブリヂストン・ブリザック 33年の進化の軌跡<AD> 雪国で圧倒的な支持を得るブリヂストンのスタッドレスタイヤ「ブリザック」シリーズ。長年にわたり高い装着率を誇ってきたその実績は、絶え間ない進化によって支えられたものだった。独自技術「発泡ゴム」とともに歩んできた、33年の歴史を振り返る。

手のひら4枚分の接地面で人とクルマを支える

冬になればタイヤを替える――。これは降雪地域に暮らすドライバーにとっては常識だろう。なにしろ、そうしないことには「まともに走れない」のだから。いかに毎年訪れる面倒な作業であっても、避けて通れないのは仕方がないことだ。

人ですら歩くのがおぼつかない雪道や凍結した路面の上を、「4輪トータルでも手のひら4枚分」といわれる接地面で、人の何十倍にもなる重さのクルマを走らせ、曲げ、止めようというのだから、冬用タイヤに課せられた役割がいかに大変なものかは容易に想像できる。

かつては、積雪があるとそれを噛(か)むことで駆動力を獲得すべく、見るからにゴツいパターンが刻まれた「スノータイヤ」へと履き替え、さらに凍結した路面を走行するとなれば、氷に刺さってグリップ力を発生させる、金属製の鋲(びょう)が打ち込まれた「スパイクタイヤ」で厳しい冬を乗り切ったものだった。

ただ、前者は舗装路上を走ると走行速度に応じて猛烈なパターンノイズを発し、後者は金属鋲が路面をたたくことによるノイズの発生に加え、使えばたちまち摩耗してスパイクピンが抜け落ちるはなはだ不経済なものだった。加えてスパイクタイヤには、もうひとつ重大なウイークポイントがあった。鋲が路面の舗装も削ってしまうのだ。

このように問題をはらんだ代物だったから、頻繁な道路補修が必要なことに加え、「巻き上げられた粉じんが人体に有害」と言われるようになると、当然ながら使用そのものが問題視されることに。こうして日本でのスパイクタイヤの販売や使用は、1991年から原則禁止となった。代わって用いられるようになったのが、スタッドレスタイヤだ。

鋲に頼らずにどうやってグリップ力を得るか。氷上でタイヤが滑るのは、日差しやタイヤと路面との摩擦によって生成された薄い水膜が原因だ。だったらそれを、スポンジのように吸い取って除去してしまえばいい。そんな発想から生み出されたのが、ブリヂストンが採用を続ける独自技術の発泡ゴムであり、今日に続く彼らのスタッドレスタイヤ、ブリザックシリーズである。

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“初代ブリザック”こと「ブリザックPM-10」と、最新モデルの「ブリザックVRX3」。(写真:荒川正幸)
“初代ブリザック”こと「ブリザックPM-10」と、最新モデルの「ブリザックVRX3」。(写真:荒川正幸)拡大
金属鋲によって氷上でのグリップ力を確保していたスパイクタイヤ。今日のスタッドレスタイヤと比べて経済性が悪く、またアスファルトを削ってしまうという問題があった。
金属鋲によって氷上でのグリップ力を確保していたスパイクタイヤ。今日のスタッドレスタイヤと比べて経済性が悪く、またアスファルトを削ってしまうという問題があった。拡大
ブリヂストンの独自技術「発泡ゴム」は、「PM-10」(写真)を含む“初代ブリザック”で初採用された。
ブリヂストンの独自技術「発泡ゴム」は、「PM-10」(写真)を含む“初代ブリザック”で初採用された。拡大
「発泡ゴム」の拡大写真。無数の穴によって路面の水を吸い取り、滑りを抑制する仕組みである。
「発泡ゴム」の拡大写真。無数の穴によって路面の水を吸い取り、滑りを抑制する仕組みである。拡大

逆転の発想から生まれた独自技術

ブリザックの登場まで、タイヤの内部に気泡を残存させることはご法度とされており、それを積極的に取り入れて活用しようという発泡ゴムの開発は、まさに“逆転の発想”に基づいたものだった。当初は失敗の連続で、初期には研究所内にトレッド部が剝がれた失敗作がゴロゴロしていた時期もあったという。

そうした試行錯誤が結実し、ブリザックの初代モデル「PM-10」とともに発泡ゴムが世に出たのは1988年のこと。その後もブリヂストンは、研究開発の手綱を緩めなかった。1997年には、発泡による凹部をつなげることでミクロの吸水性能をアップさせた「連鎖発泡ゴム」を「MZ-02」に投入。2003年には水路を大径化することで吸水性能を高めた「メガ発泡ゴム」を「REVO1」に、2006年には太い水路と氷結路面にかみつく粒子を配合した「レボ発泡ゴム」を「REVO2」に採用……と、ブリザックと発泡ゴムの進化は続いてきた。まさに「継続は力なり」という言葉を地で行く発展を遂げてきたのが、今年で33年という歴史を刻むに至ったブリザックシリーズということになる。

そんな歴代ブリザックを長年にわたり試してきた印象を振り返ると、「フルモデルチェンジが行われるたびに、しっかり体感できるレベルで着実に性能が向上してきた」という点に驚きを禁じ得ない。もちろん、技術が進化すれば性能が上がるのは当たり前、という見方もあるだろう。しかしスタッドレスタイヤの場合、舗装路面での操縦安定性、クルージング時の静粛性、さらには転がり抵抗を低減させての燃費性能の向上等々と、年を追うごとに当初は求められることのなかった新たな目標が次々と追加されてきた。そうした新しい課題を実際にクリアしながら、雪上・氷上性能にさらなる磨きをかけ続けているのだから、やはりこれは大したものと評価するほかない。

特に記憶に残っているのが、2009年に発売された「REVO GZ」の試走会で行われた、左右にあえて世代が異なるブリザックを装着して走行するというデモンストレーション。ブレーキテストでは制動力に差が生じるため、新タイヤを装着した側にクルマが引っ張られて斜めに止まるのだ。実際には、そんな制動力がアンバランスな状態で一般道を走行するのはご法度だが、新しいタイヤの性能にそれだけの自信があるからこその、ユニークなアピールの手法だったわけである。

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1988年当時のリーフレット。サイズやトレッドパターンに応じて、乗用車向けには「PM-10」と「PM-20」の2種類が用意された。
1988年当時のリーフレット。サイズやトレッドパターンに応じて、乗用車向けには「PM-10」と「PM-20」の2種類が用意された。拡大
「ブリザック」が代を経るとともに「発泡ゴム」も進化。気泡の形状を工夫したり、内側に親水性コーティングを施すなどの改善がなされてきた。
「ブリザック」が代を経るとともに「発泡ゴム」も進化。気泡の形状を工夫したり、内側に親水性コーティングを施すなどの改善がなされてきた。拡大
近年はスタッドレスタイヤに求められるパフォーマンスも多様化。2013年に登場した「VRX」は、非降雪地区のユーザーが求めるウエット路面やドライ路面での操作性・快適性に加え、「ブリザック」シリーズとして初めて、燃費性能まで考慮した製品となっていた。
近年はスタッドレスタイヤに求められるパフォーマンスも多様化。2013年に登場した「VRX」は、非降雪地区のユーザーが求めるウエット路面やドライ路面での操作性・快適性に加え、「ブリザック」シリーズとして初めて、燃費性能まで考慮した製品となっていた。拡大
「REVO GZ」の試走会における、氷上ブレーキのデモの様子。左右に新旧「ブリザック」を装着したテスト車両は、新製品のREVO GZを履く右側のグリップ力のほうが高いため、クルマは右に頭を向けて停止する。
「REVO GZ」の試走会における、氷上ブレーキのデモの様子。左右に新旧「ブリザック」を装着したテスト車両は、新製品のREVO GZを履く右側のグリップ力のほうが高いため、クルマは右に頭を向けて停止する。拡大

“本場”での高い装着率が示す“信頼”

もうひとつ、ブリザックの歴史を語るうえで欠かせないのが、長年にわたり積み重ねてきた実績の重さだろう。さまざまな種類のタイヤが存在するなかにあって、スタッドレスタイヤならではの特殊性として「一般ドライバーであっても、そのタイヤの持つ性能の100%、あるいはそれに近い領域までを頻繁に使用する」ことが挙げられる。それを思えば、市場での占有率や口コミの評価が、その他のタイヤ以上に重要視されるという特徴にもうなずける。

事実、ブリヂストンが調査会社に委託しての調査では、北海道と北東北の主要5都市でのブリザック装着率は、なんと20年連続でナンバーワンを記録し続けているという。20年前といえばメガ発泡ゴムを採用したMZ-03の時代であり、以降6世代にわたり、ブリザックは雪の“本場”でトップの座にあり続けてきたのだ。また2021年冬の実地調査では、先ほどの5都市において一般ドライバーの装着率が46.2%を記録。札幌市のタクシーのうち、69.5%がブリザックを装着していたという統計も得られたという。(参照:ブリザック ブランドサイト

そんな進化を止めないブリザックは、今年になって再びフルモデルチェンジ。「ブリザック史上最高性能」をうたう「VRX3」へ改められることになった。

アイススケートリンクを舞台に味見を行ったその第一印象はすでにお伝えした通りだが(参照)、毛細管現象を利用することで従来の円形断面よりも吸水力を向上させた新しい発泡ゴムや、除水力を向上させるブロック形状を採用したトレッドパターンなどによって、またも氷上での接地性が明確に増して感じられたことは大いなる見どころだった。もうひとつのうたい文句である「摩耗ライフの向上」はさすがに確認のしようがなかったが、このVRX3が歴代ブリザックが築いてきた名声に、また新たな1ページを加えるのは間違いないだろう。

聞くところによればブリザックの目指すところは、滑りにくいタイヤではなく「滑らないタイヤ」だという。さすがにそれは簡単に達成できる目標ではないだろうが、この先も進化の歩みが滞ることは一瞬たりともないはず。そう容易に想像できることにも、これまでブリザックというタイヤが培ってきた“信頼”が表れているのだ。

(文=河村康彦/写真=荒川正幸、ブリヂストン)

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他の製品とは異なり、スタッドレスタイヤは一般ユーザーでも「クルマが滑るか、滑らないか」の限界領域でタイヤを使用することになる。
他の製品とは異なり、スタッドレスタイヤは一般ユーザーでも「クルマが滑るか、滑らないか」の限界領域でタイヤを使用することになる。拡大
2021年に登場した「VRX3」。「発泡ゴム」は毛細管現象により吸水力を高めた「フレキシブル発泡ゴム」に進化している。
2021年に登場した「VRX3」。「発泡ゴム」は毛細管現象により吸水力を高めた「フレキシブル発泡ゴム」に進化している。拡大
アイススケートリンクで行われた試走会の様子。これまでのモデルチェンジ時と同様、「VRX3」でも過去の製品からの着実な進歩が感じられた。
アイススケートリンクで行われた試走会の様子。これまでのモデルチェンジ時と同様、「VRX3」でも過去の製品からの着実な進歩が感じられた。拡大
「滑らないタイヤ」を目指し、33年にわたり改善が続けられてきた「ブリザック」。不断の進化が、雪国のユーザーからの厚い信頼につながっているのだ。
「滑らないタイヤ」を目指し、33年にわたり改善が続けられてきた「ブリザック」。不断の進化が、雪国のユーザーからの厚い信頼につながっているのだ。拡大