本当にEVを必要としているユーザーは?

もっとも、CEV補助金は全国共通の“基礎補助金”ともいうべきもので、ほかにも自治体独自の補助金や、同時に充放電設備や再エネを導入した場合の購入補助制度が存在する。居住地域や購入時期によっては数十万円レベルの補助金や優遇を上乗せできる可能性もあり、うまく立ち回れば、実質購入価格を150万円以下にできるかもしれない。

i-MiEV最終型の本体価格は300万円をわずかに超えており、2021年度のCEV補助金は15万1000円だった。現在、一般購入できるEVでもっとも手ごろなのは「日産リーフ」の最安価グレード「S」で、本体価格332万6400円(本年度CEV補助金は38万8000円)である。こうして見ると、新型軽EVはなるほど破格の安さといっていい。

ただし、新型軽EVのカタログ航続距離が予想どおり「WLTCモードで200km弱」なら、エアコンやヒーターを普通に使っての実質航続距離は100km強から150km程度といったところか。やれ一充電で500kmだ600kmだと争っている最新高性能EVとは比較にならないし、従来型のファーストカーとしては明らかに物足りない。そもそも、現在のエンジン車やハイブリッド車と単純比較されて、「航続距離が~、充電時間が~」といわれるうちは、おそらくEVは普及しないだろう。

しかし200万円以下、まして150万円で買える軽EVが出てくれば、話はちがってくる……と筆者個人は考える。おそらく、今の日本で最初にEVを切実に必要とするのは、都市からはなれた地方や離島のユーザー、そして高齢者だろうからだ。

いうまでもなく、軽はニッポンの庶民のアシだ。地方ではまさしく自転車がわりとして使われている。また、1~2人暮らしの高齢者の方々にとっては、買い物や金融機関・医療機関に出かけるためのライフラインだ。そうした典型的な軽の使い方なら、一充電航続距離は100kmでも十分すぎるほどである。

今、日本で購入できる乗用EVのなかでは、もっとも手ごろな価格の「日産リーフS」。バッテリー容量は40kWhで、一充電走行可能距離は322km(WLTCモード)。価格は332万6400円である。
今、日本で購入できる乗用EVのなかでは、もっとも手ごろな価格の「日産リーフS」。バッテリー容量は40kWhで、一充電走行可能距離は322km(WLTCモード)。価格は332万6400円である。拡大
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