日産フェアレディZバージョンST(後編)

2022.11.17 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 試乗したATの「日産フェアレディZ」を笑顔で語るかと思いきや、浮かない表情を見せた谷口信輝。多くのスポーツカー好きが期待を寄せる一台の、プロが気になるポイントとは?

もうちょっとなんとかしたい

箱根のワインディングロードで新型の日産フェアレディZに試乗して、「伸び代」という名の「改良したくなるポイント」があると指摘した谷口信輝。どこをどんな風に手を入れたいのか? 谷口に語ってもらった。
「正直、いま箱根を走っていて、そんなに気持ちがいいわけじゃないんです。エンジンがパワフルだからクルマとしての速さはあるんだけれど、カーブを曲がったときの感触とか、ギャップのいなし方とか、直進安定性みたいなところは、もうちょっとなんとかしたいですね。なんか、路面からの入力があると、それをきっかけにして横揺れが起きるんです。そういうところは、強化ブッシュなんかを入れて、シャキッとさせたいですね」

この言葉を聞いた編集部Sが、またしても鋭いジャブを繰り出した。
「でも、それってメーカーが意図を持って決めたことですよね? 例えば乗り心地とかを総合的に考えて、そういう設定にしたという考え方もできると思うんですが、実際のところはどうですか?」

これに対する谷口の答えは、次のようなものだった。
「このクルマがサーキット向き、ワインディングロード向きに設定してあるかといえば、そうじゃないと思います。本当にハイウェイクルーザーというか、昔Zに乗っていた40代後半とか50代くらいの落ち着いた感じの人が、高速道路をゆったりと流すためのクルマのように思えちゃいます」

しかし、谷口がZに期待しているのは、もう少し違ったキャラクターだった。
「僕にとってのZはスポーツカーなんです。だから、もうちょっとコーナリング方向の足まわりに振りたくなる。もっとはっきり言っちゃうと、このままだとコーナリングは楽しくない。狙ったラインを、狙った姿勢ですーっとトレースしていってくれるような楽しさが感じられないんです」

では、どこをどう変えたらよくなるのだろうか?
「それは、やってみないとわかりません。ブッシュで済むのか、それともダンパーやスプリングまで変える必要があるのか。そういうことを、一つひとつやっていかないとわからないでしょうね。まあ、そういう作業が楽しみでもあるんですが……」

 
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