新型「レクサスRX」発売 ハイブリッドのハイパフォーマンスモデルも設定
2022.11.18 自動車ニュース![]() |
トヨタ自動車は2022年11月18日、レクサスブランドのSUV「RX」の新型を発売した。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
サイズはそのまま正常進化
RXは、「ラグジュアリークロスオーバーSUVのパイオニア」とうたわれる、レクサスのコアモデル。1998年の初代発売以来、これまでグローバルで362万台が販売されている。今回の新型は5代目にあたるモデルで、「守りに入らず変革に挑戦し、デザインと走りを刷新した」とアピールされる。
エクステリアデザインにおいては、スピンドルグリル改め「スピンドルボディー」と呼ばれる、塊造形のフロントまわりが新しい。ノーズを上げ、リアウィンドウの後端を下げることで実現した水平かつ低重心なプロポーションや、先代から継承した“フローティングピラー”、リアのL型シグネチャーランプも特徴とされている。
ボディーサイズ(カッコ内は先代との差)は、全長×全幅×全高=4890(±0)×1920(+25)×1700~1705(グレードにより-5~-10)mmで、先代とほぼ変わらない。一方でホイールベースは60mm延長され、2850mmに。前後のカップルディスタンスは先代とほぼ同じ980mmながら、フロントシートバックの薄型化と相まって、後席の快適性は向上。低床化に加えて、スカッフやセンターピラーカバーなどの形状を工夫することで、前後席とも乗降性は改善されたという。荷室は奥行きを50mm広げることで、5人乗車時で612リッターの積載容量を確保。9.5インチのゴルフバッグであれば4つ収納可能となっている。
5種類のインテリアカラーが用意される車内では、Aピラーを後退させることで得られた視界の良さや開放感に加えて、「Tazuna Concept」をもとにデザインされたコックピットが見どころ。ステアリングスイッチやヘッドアップディスプレイを高度に連携させることで、運転に集中しながらカーナビやオーディオ、各種機能設定ができる空間を実現している。センターディスプレイには大型の14インチタッチパネルを採用。多くの操作機能がディスプレイ内に集約されている。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
“走りのハイブリッド”を設定
新型RXの基礎となる車台は「GA-Kプラットフォーム」の改良型である。主にリア部分が変更されており、新開発のマルチリンク式リアサスペンションを組み込んだうえで、サスペンションおよびサスペンションメンバーを高剛性化。その他ボディー各所の剛性アップと相まって、路面への駆動力の確実な伝達とスムーズな車両姿勢変化が可能になったという。
またプラットフォームの主要骨格部材の最適配置や、フロントフェンダーのアルミ化、Bピラー部への2GPa(ギガパスカル)級ホットスタンプ材の採用などにより、車両重量は先代比で90kg軽量化。重心高の低下と操縦安定性の向上を実現している。
日本仕様車のパワーユニットおよびそのスペックは以下のとおり。非ハイブリッドの「RX350」のみFF車が設定される。
【2.4リッター直4ターボエンジン「T24A-FTS」:「RX350」(FFまたは4WD)】
- 最高出力:279PS(205kW)/6000rpm
- 最大トルク:430N・m(43.8kgf・m)/1700-3600rpm
- 燃費(WLTCモード):11.8km/リッター(FF車)/11.2km/リッター(4WD車)
- 0-100km/h加速:7.9秒(FF車)/7.6秒(4WD車)
【2.5リッター直4エンジン「A25A-FXS」ベースのプラグインハイブリッド:「RX450h+」(4WDのみ)】
- エンジン最高出力:185PS(136kW)/6000rpm
- エンジン最大トルク:228N・m(23.2kgf・m)/3600-3700rpm
- フロントモーター最高出力:182PS(134kW)
- フロントモーター最大トルク:270N・m(27.5kgf・m)
- リアモーター最高出力:54PS(40kW)
- リアモーター最大トルク:121N・m(12.3kgf・m)
- システム最高出力:309PS
- 燃費(WLTCモード):18.8km/リッター
- 0-100km/h加速:6.5秒
- EV走行可能距離:86km
【2.4リッター直4ターボエンジン「T24A-FTS」ベースのハイブリッド:「RX500h」(4WDのみ)】
- エンジン最高出力:274.7PS(202kW)/6000rpm
- エンジン最大トルク:460N・m(46.9kgf・m)/2000-3000rpm
- フロントモーター最高出力:87PS(64kW)
- フロントモーター最大トルク:292N・m(29.8kgf・m)
- リアモーター最高出力:103PS(76kW)
- リアモーター最大トルク:169N・m(17.2kgf・m)
- システム最高出力:371PS
- 燃費(WLTCモード):14.4km/リッター
- 0-100km/h加速:6.2秒
このうち2.4リッター直4ターボ・ハイブリッドのRX500hには、高出力なリアモーター「eAxle」とバイポーラ型のニッケル水素電池を採用。トルクコンバーターの代わりにクラッチを用いる6段ATと相まって、力強く伸びやかな走りを実現したという。また、4輪の駆動力を緻密に制御する4WDシステム「DIRECT4」の働きにより前後のグリップ力を最大限に活用。新パッケージ“Fスポーツ パフォーマンス”として、対向6ピストンのフロントブレーキキャリパーや、車速に応じて後輪を前輪と逆位相/同位相に最大4度転舵させる「Dynamic Rear Steering(DRS)」なども組み合わされている。
運転支援システムは、最新の「Lexus Safety System+」。プリクラッシュセーフティーのほか、状況に応じたリスクの先読みを行い運転操作をサポートする「プロアクティブドライビングアシスト」、ドライバー監視システムとの連携による各種制御、あおり運転に遭った際に警察やヘルプネットへの接続を提案する機能なども備わる。RX500hとRX450h+は前後方対応のドライブレコーダーも標準装備。記録映像をセンターディスプレイで確認することができる。
新型レクサスRXのラインナップと価格は以下のとおり。
- RX350“バージョンL”(FF/8AT):664万円
- RX350“バージョンL”(4WD/8AT):705万円
- RX350“Fスポーツ”(4WD/8AT):706万円
- RX450h+“バージョンL”(4WD/CVT):871万円
- RX500h“Fスポーツ パフォーマンス”(4WD/6AT):900万円
(webCG)