BMW 220iクーペMスポーツ(前編)

2022.11.24 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 多田哲哉さんがトヨタのチーフエンジニア時代に、協力して新車開発に取り組んでいたBMW。そのコンパクトなスポーツクーペを峠道で走らせてみて、どんなことを感じたのか?

その根拠には“数”がある

最新の「2シリーズ クーペ」は「2」を名乗るBMWでは唯一、FRレイアウトが残されたモデルである。

「こうやって見ると、これはトヨタが1980年代につくった『AE86』に似ていなくもありませんね。トヨタはあの時、新しい『カローラ』と『スプリンター』をすべてFFにしたかったんですが、手が回らなくてクーペの『レビン』と『トレノ』だけが残ってしまいました」

そう指摘する多田さんだが、2シリーズ クーペについて、BMWはあくまで「伝統的にクルマ好きのためにあえて残した」という立場を崩さない。そして、大人4人が快適に乗れる実用性を持つFR車としては、今現在、この2シリーズ クーペが世界で最も小さく手ごろな商品である。もはや世界的にも貴重な存在であることは間違いない。

また、この新型2シリーズ クーペは最新の「3シリーズ」や「Z4」と共通の「CLARプラットフォーム」を土台とする。その意味では多田さんが最後に手がけた「GRスープラ」とも血縁関係にあるわけだ。

「BMWとしてはフラッグシップとしてFRは残さないといけませんが、そのためのコンポーネンツは、ある程度の数をつくらないとペイしません」

「それは皆さんが思うようなエンジンやシャシーにとどまりません。例えばセンターコンソールにあるダイヤル(編集部注:iDriveコントローラー)も、今の3シリーズやZ4のために新規で開発されました。同じものをスープラでも使っていますが、これも台数をつくらないとペイしない凝ったものなんです」

 
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