新型スポーツカーや110周年の限定車がスタンバイ アストンマーティンが2023年の事業計画に言及

2023.01.25 自動車ニュース webCG 編集部
「ASTON MARTIN 110th New Year Media Reception」において展示された、ハイパーカー「ヴァルキリーAMR Pro」。
「ASTON MARTIN 110th New Year Media Reception」において展示された、ハイパーカー「ヴァルキリーAMR Pro」。拡大

アストンマーティン ジャパンは2023年1月24日、「ASTON MARTIN 110th New Year Media Reception」と題したプレス向けイベントを開催し、同年の事業計画について言及した。

会の冒頭、スコットランドやアイルランドなどの民族楽器であるバグパイプの演奏が行われた。
会の冒頭、スコットランドやアイルランドなどの民族楽器であるバグパイプの演奏が行われた。拡大
日本・韓国リージョナル・プレジデントを務めるグレッグ・アダムス氏。「日本市場にとって2023年は、アジア太平洋地域本部を東京に構えるという大きな転換期になる」などとコメントした。
日本・韓国リージョナル・プレジデントを務めるグレッグ・アダムス氏。「日本市場にとって2023年は、アジア太平洋地域本部を東京に構えるという大きな転換期になる」などとコメントした。拡大
当日は、アストンマーティン・チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレック・ライヒマン氏(写真中央)もオンラインで出席。2023年の事業計画に触れたほか、アストンマーティンの歴史的モデルが持つ魅力について熱く語った。
当日は、アストンマーティン・チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレック・ライヒマン氏(写真中央)もオンラインで出席。2023年の事業計画に触れたほか、アストンマーティンの歴史的モデルが持つ魅力について熱く語った。拡大
会場に展示された1937年式の「15/98ツアラー」。マレック・ライヒマン氏はオンラインで「当時の15/98は、大きな屋敷と同等、今で言うなら500万~600万ポンドの価値があった」などと紹介した。
会場に展示された1937年式の「15/98ツアラー」。マレック・ライヒマン氏はオンラインで「当時の15/98は、大きな屋敷と同等、今で言うなら500万~600万ポンドの価値があった」などと紹介した。拡大
映画『007/ゴールドフィンガー』の劇中車としても知られる「DB5」。「これこそ、史上最も美しいスポーツカー」とライヒマン氏。
映画『007/ゴールドフィンガー』の劇中車としても知られる「DB5」。「これこそ、史上最も美しいスポーツカー」とライヒマン氏。拡大
「ASTON MARTIN 110th New Year Media Reception」の会場から。およそ100年を隔てた2台のアストンマーティンが象徴的に描かれている。
「ASTON MARTIN 110th New Year Media Reception」の会場から。およそ100年を隔てた2台のアストンマーティンが象徴的に描かれている。拡大

さまざまな点でメモリアル

会場となった東京・青山のアストンマーティン青山ハウスで「アストンマーティンの記念すべきミーティングにようこそ」と切り出したのは、日本・韓国リージョナル・プレジデントを務めるグレッグ・アダムス氏。2023年は創業110周年となるだけでなく、歴史ある「DB」シリーズの75周年、そのなかでもアイコニックなモデルとされる「DB5」のデビュー60周年、アストンマーティンがゲイドンに本社を移してから20周年にあたることを説明した。

その2023年には“ウルトララグジュアリーな新型スポーツカー”を発表する予定があり、詳しい情報こそ明らかにされなかったものの、110周年を記念する特別な限定モデルもリリースする計画という。

自動車業界では避けがたい課題となっている電動化については、「アストンマーティンとしては、2022年にアナウンスしたとおり、すでに道筋をつけています」とコメント。2024年にはブランド初のハイブリッドモデルをデリバリーし、2025年には同じく初の電気自動車を発売。2030年までにはスポーツカーおよびSUVのポートフォリオを完全に電動化することを強調した。

会の後半では、アストンマーティン・チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレック・ライヒマン氏もオンラインで参加。先にアダムス氏が紹介した情報に加え、2023年は新たにデジタルコンテンツを立ち上げる計画があることにも触れ、恒例となっている英国グッドウッドや米国ペブルビーチでのイベントは今年もハイライトになるという見解を示した。

遠くイギリスから通信を介しての顔合わせではあったものの、東京の会場内に展示された「15/48ツアラー」「DB5」「DBX707」「ヴァルキリーAMR Pro」などの魅力について熱弁をふるい、「アストンマーティンの生産台数は110年間でわずか11万台ほど。それもまた、このブランドのクルマがいかにレアで貴重かという証しなのです」などと力説したライヒマン氏。

記者から「電動化時代になっても変わらないアストンマーティンらしさとは何か?」と問われると、「アストンマーティンならではのクラフトマンシップと美しさは維持されるはず」と即答。続けて、「EVになると(エンジン音や排気音などの)音が失われるといわれるが、われわれはそれに代わるどんなサウンドが提供できるか、あるいはグライダーのように静音が楽しめるようになるのか、研究を進めています」「V8やV12といったエンジンがなくなることで、パッケージングの自由度は広がる。結果的に、より完璧なプロポーションを持つモデルも期待できるのです」などと、プロダクトの将来性について語った。

(webCG)

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