アウディA8 L 60 TFSIクワトロ(前編)
2023.03.05 思考するドライバー 山野哲也の“目” レーシングドライバー山野哲也が「アウディA8 L」に試乗。言わずと知れた同ブランドのフラッグシップサルーンだが、ただラグジュアリーなだけではない……というのが山野の見立てである。果たしてその心は?まったくロールしない
「これだけ完成度の高いサスペンションを高級車に“入れちゃった”んですねぇ。むしろもったいないかも」と、レーシングドライバーの山野哲也が話す。テスト車は「アウディA8 L 60 TFSIクワトロ」である。『webCG』取材陣の頭の中に、いくつものクエスチョンマークが飛ぶ。
山野:アウディA8 Lは、見るからに高級車じゃないですか。そのうえで、エンジンやサスペンションは、従来の「高級車」の枠を超えている。足まわりに関しては、もう「スポーツカーに適している」とさえいえます。
webCG:スポーティーに締まった足まわり、ということですか?
思考するドライバー(この連載のタイトルより)山野哲也は少し考える。「スポーティー」という言葉が一般に与えるイメージと、実際に試乗した印象の齟齬(そご)をどう埋めるかを模索しているのだ。
山野:スポーティーといってもゴツゴツしているわけではなく、ものすごくフラット。それも「乗り心地」ではなく、「路面に対して完璧にフラット」なんです。
4輪にエアサスペンションがおごられたA8 Lの走りは、路面の凹凸をふんわりソフトにいなすのではなく、それどころか、しっかりとしたサスペンションセッティングが施されながら、大小の不快な突き上げはキッチリ遮断される。さらに山野を驚かせたのが、コーナリング中の同車の挙動である。
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
プレミアムプラン会員になると……
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!
関連記事
-
最新のアクティブサスペンション搭載のアウディA8を試す 2020.1.14 先進の技術がかなえる世界<PR> アウディのフラッグシップセダン「A8」は、ただの高級車ではない。どんなドライバーも、ひとたびステアリングを握ったならば、このブランドが長きにわたって磨いてきた自動車技術の到達点に感じ入ることだろう。
-
-
BMW 320iエクスクルーシブ(FR/8AT)【試乗記】 2023.2.3 試乗記 BMWの基幹モデル「3シリーズ」がマイナーチェンジ。新しい操作インターフェイスの機能性は? スタンダードな2リッター直4ガソリンエンジンのフィーリングは? ラインナップの基軸を担う「320i」に試乗し、最新版3シリーズの実力を確かめた。
-
BMWが新型「5シリーズ セダン」を発表 モデル史上初のEV「i5」をラインナップ 2023.5.26 自動車ニュース BMWが新型「5シリーズ セダン」を発表。8代目となる新型は、操作インターフェイスの刷新とモデル史上初のBEVの設定がトピックとなっている。BEVのラインナップは後輪駆動の「i5 eDrive40」とパワフルな「i5 M60 xDrive」で、航続距離は455~582kmとされる。
-
BMWが新型「5シリーズ」の初期生産限定モデル「ザ・ファースト・エディション」を発表 2023.5.26 自動車ニュース BMWが、新型「5シリーズ」の初期生産限定モデル「ザ・ファースト・エディション」の先行販売受け付けをBMWオンラインストアで開始した。ベース車は「523i」と「i5 eDrive40」で、黒と白のボディーカラーを用意。販売台数は計300台となっている。
-
BMW i5プロトタイプ【海外試乗記】 2023.5.12 アウトビルトジャパン BMWは現在、新世代の「5シリーズ」の開発に取り組んでいる。ディーゼルやガソリンエンジンに加え「i5」、つまり純粋な電気自動車も登場する予定だ。われわれは、そのプロトタイプをテストした。