ホンダZR-V e:HEV Z(前編)

2023.05.28 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 レーシングドライバー山野哲也が「ホンダZR-V」に試乗。なにかと評判のいい現行型「シビック」のSUV版ともいえるニューモデルであり、各部のデザインも新世代感を強く漂わせる意欲作だ。山野のジャッジやいかに!?

乗るときには必ず触るパーツ

発表から間もなく半年がたとうとしているのに、いまだにルックスに関して賛否両論があるホンダの新型SUV、ZR-V。かつて同社で新車開発に従事したこともあるレーシングドライバーの山野哲也は、「ホンダらしい顔」と評価する。

山野:シンプルでゴテゴテしていない。それでいて目鼻立ちははっきりしている。エアが抜ける箇所が少ないのも特徴です。

フロントフェイスのみならず、全体に滑らかな面を組み合わせたZR-Vのエクステリア。「なんだかノッペリしている」との感想を抱くユーザーがいるかもしれないが、一方でエアインテークやアウトレットで高性能を誇示しない、クールな都会派イメージを上手に演出しているともいえる。ドライバーズシートに座った山野が話す。

山野:インパネまわりもシンプルですね。空調関係がダイヤル式になっているので直感的に操作できる。細かいことですが、ステアリングヒーターのボタンがステアリングホイールのスポーク部分に設けられているのも分かりやすくていい。運転中、ストレスなく各種操作ができるのは大事なことです。

続いて山野哲也がアツく語ったのは、意外なパーツだった。

山野:室内側のドアハンドルがよくデザインされています。何と言いましょうか、腕を鍛えるダンベルのような形状のグリップ部分が握りやすい。握った感覚もいい。内外のドアハンドルは、クルマに乗るときに必ず触るパーツですから軽視できません。

 
ホンダZR-V e:HEV Z(前編)の画像拡大
 
ホンダZR-V e:HEV Z(前編)の画像拡大
 
ホンダZR-V e:HEV Z(前編)の画像拡大
 
ホンダZR-V e:HEV Z(前編)の画像拡大
関連記事
  • ホンダZR-V X(FF/CVT)【試乗記】 2023.2.11 試乗記 イメージリーダーはハイブリッドの「e:HEV」かもしれないが、「ホンダZR-V」は純エンジンモデルのデキもいい。そのベーシックグレードのFF車、つまりいちばん安いZR-Vは、走りも装備も満足の、すてきなエントリーモデルに仕上がっていた。
  • ホンダZR-V e:HEV X(FF)【試乗記】 2023.3.27 試乗記 どこかアメリカ市場のお下がり感が強かった「CR-V」に代わって、ホンダの国内SUVラインナップの上位を担う「ZR-V」。何とも捉えどころのないデザインではあるものの、そのドライビングフィールは極めて素晴らしい。ハイブリッドのエントリーグレード「X」の仕上がりをリポートする。
  • ホンダZR-V e:HEV Z(後編) 2023.6.4 思考するドライバー 山野哲也の“目” レーシングドライバー山野哲也が「ホンダZR-V」に試乗。前編では機能性にちょっと“お小言”をこぼした山野だが、ことドライビングフィールに関しては抜群だったようだ。パワートレインやシャシーの印象を聞いてみよう。
  • 動画で見る「ホンダZR-V e:HEV Z」 2023.4.25 webCG Movies ホンダの世界戦略をになうべく、新たに開発されたSUV「ZR-V」。今回は、ハイブリッドの上級モデルをピックアップ。独特な表情を見せるエクステリアや、機能的で上質な空間を目指したというインテリアを動画で紹介する。
  • メルセデス・ベンツCLE【海外試乗記】 2023.9.13 試乗記 「Cクラス クーペ」と「Eクラス クーペ」の統合によって生まれたのが「メルセデス・ベンツCLE」だ。間を取るなら“CLD”では? の声があるかもしれないが、それはともかく、日本上陸よりもひと足早くスペイン北部の街で仕上がりを試した。
ホームへ戻る