第94回:ジャパンモビリティショー大総括!(その3) ―刮目せよ! これが日本のカーデザインの最前線だ―

2025.12.03 カーデザイン曼荼羅 渕野 健太郎清水 草一
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ホンダのプレスカンファレンスより、ステージに展示された「Honda 0シリーズ」の3台。写真左から「サルーン」「α(アルファ)」「SUV」。
ホンダのプレスカンファレンスより、ステージに展示された「Honda 0シリーズ」の3台。写真左から「サルーン」「α(アルファ)」「SUV」。拡大

100万人以上の来場者を集め、晴れやかに終幕した「ジャパンモビリティショー2025」。しかし、ショーの本質である“展示”そのものを観察すると、これは本当に成功だったのか? カーデザインの識者とともに、モビリティーの祭典を(3回目にしてホントに)総括する!

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清水氏とwebCGほったを劇的に感動させた、ホンダの「サステナブルロケット」。ただし、当連載のテーマはあくまで“カーデザイン”なので、詳述は割愛させていただきます。
清水氏とwebCGほったを劇的に感動させた、ホンダの「サステナブルロケット」。ただし、当連載のテーマはあくまで“カーデザイン”なので、詳述は割愛させていただきます。拡大
前回(2023年)のジャパンモビリティショーで“お立ち台”にのぼった2台。写真向かって右が「サステナ・シー コンセプト」で、左が「ポケット コンセプト」。 
清水「今回とは、ちょっと毛色が違ってたよね」 
ほった「ちなみに、ワタシの最も記憶に残っている自動車ショーのブーステーマは、第42回東京モーターショーでの、ホンダの『にんげんの気持ちいいってなんだろう』です」
前回(2023年)のジャパンモビリティショーで“お立ち台”にのぼった2台。写真向かって右が「サステナ・シー コンセプト」で、左が「ポケット コンセプト」。 
	清水「今回とは、ちょっと毛色が違ってたよね」 
	ほった「ちなみに、ワタシの最も記憶に残っている自動車ショーのブーステーマは、第42回東京モーターショーでの、ホンダの『にんげんの気持ちいいってなんだろう』です」拡大
ちょっと取り澄ましたイメージだった今回のホンダブースだが、展示車両にはいかにもホンダらしい、身近でワクワクさせるモデルもたくさんあった。こちらはBEVのホットハッチ「Super-ONE Prototype(スーパーONE プロトタイプ)」。
ちょっと取り澄ましたイメージだった今回のホンダブースだが、展示車両にはいかにもホンダらしい、身近でワクワクさせるモデルもたくさんあった。こちらはBEVのホットハッチ「Super-ONE Prototype(スーパーONE プロトタイプ)」。拡大
「『バモスホンダ』みたいな顔」の「マイクロEV」。
「『バモスホンダ』みたいな顔」の「マイクロEV」。拡大

ホンダに感じた一抹の不安

webCGほった(以下、ほった):……というわけで、前回は「ダイハツの展示はスバラシイ! 万歳!」というところまでお話ししましたが。

清水草一(以下、清水):逆に、渕野さんから見てダメダメな出展はありましたか?

渕野健太郎(以下、渕野):ダメダメというか、一抹の不安を感じたのはホンダでした。

清水:ホンダかぁ。「サステナブルロケット」には感動したけど、確かにクルマの展示は微妙だった気がするなぁ。

ほった:なるほど。そのお話、いただきましょう。

渕野:なんというか、展示から「お客さんの顔」が見えなかったんですよ。今回ホンダは、次世代電気自動車(BEV)の「Honda 0シリーズ」を中心にブースを展開したわけですけど、以前のショーでは感じられたワクワクとか、ユーザーに寄り添っている感じがなかった。ブランドのイメージを変えようとしているのかと思いますが、それにしても急すぎじゃないですかね?