その答え、永遠になし

そんなボクだから、翌日イタリアのわが家に戻り、留守中送られてきた請求書の山にへきえきしながらも真っ先に行ったのは、戸棚に残っていたスパゲティをゆでることだった。
濃厚なエキストラヴァージンオリーブオイルとパルミジャーノレッジャーノチーズをかけるだけ。これをイタリアでは「ビアンコ」という。素うどんならぬ、素スパゲティといったところだ。食材が良いと、それだけでうまい。いや、ゆで上がりの湯を切るとき立ちのぼる湯気の香りだけで、イタリアに戻ってきて良かったと思うのである。

これだから「ヨーロッパで好きな国は?」なんていう質問をされても、ボクは永遠に答えられないと思う。

(文と写真=大矢アキオ、Akio Lorenzo OYA)

ルフトハンザ・ドイツ航空整備部門の「フォード・フォーカス」が構内を走る。
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ミュンヘンからザルツブルクまでのアクセスは容易。そのためミュンヘンの売店にはおなじみ「モーツァルトクーゲルン」も。近年姉妹品も増えました。
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大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。21年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。

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