プジョー308Premium(FF/4AT)/Cielo(FF/4AT)【試乗速報】
そつのなさとつまらなさ 2008.05.23 試乗記 プジョー308Premium(FF/4AT)/Cielo(FF/4AT)……299.0万円/370.0万円
7年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたフレンチハッチ「プジョー308」。ボディサイズが拡大され、顔つきもよりダイナミックな印象となった新型の走りを試す。
ハッチバックのカタチをしたミディアムセダン
「猫科の動物」を意味するプジョーのニューエイジ・デザイン・アイデンティティ“Feline”。たしかにその眼光は鋭く、「308」には猫というより化け猫に近いほどの目力(めぢから)がある。しかしながらそのマルチパーパスビークル的な体躯を眺めていると(307に対して全長で+80mm、全幅は+60mm拡大。全高は-15mmとローワイドなフォルムになったという)、猫科の動物=豹? ライオン? というよりは、町内のボス猫のような気がしたのは僕が往年のプジョーファンだからなのだろうか。
要するに、クルマに道具以上の愛着を見いだす人間にとっては、プジョーはいつまでも小粋なハッチなのである。身のこなしがよく、小さいながらもよく考えられたトランク割りや座席レイアウトで、実サイズ以上の大きな楽しさを与えてくれたこれまでのプジョー。けれどもこの308は、一見ハッチバックの形をしたミディアムセダンだ。トヨタでいうならばそれは「オーリス」、いや少し大人びている分だけ「ブレイド」的といえるだろうか。
そんな第一印象をどれほど覆してくれるのかが、このクルマの注目ポイントだろう。