ダイハツ・コペン アクティブトップ/ムーヴX【試乗記(後編)】
タイム・トゥ・セイ・グッバイ(後編) 2012.02.02 試乗記 ダイハツ・コペン アクティブトップ(FF/4AT)/ムーヴX(FF/CVT)……169万5000円/122万円
広々とした室内と使い勝手の良さがウリの「ムーヴ」と、運転する楽しさを追求した「コペン」を乗り比べ、軽自動車の進化を実感したリポーターがこれからの軽に期待することとは。
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オープンの気持ちよさは格別
(前編からのつづき)
軽自動車の「ダイハツ・コペン」に電動格納式ハードトップが採用されたのは、かなりの驚きだった。当時はやり始めた旬の装備で、「メルセデス・ベンツ500SL」や「トヨタ・ソアラ」などの高級車が競って取り入れていたのだ。
便利なのは間違いないが、コペンの場合ルーフを下ろすとトランクフード前端に15センチほどの隙間が空いてしまう。それを埋めるためにオープニングカバーというパーツがあって、これは手で取り付けなくてはならない。寸法が微妙に合ってなくて装着に苦労した。
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でも、オープンにしてしまえば気持ちよさは格別だ。すべてのネガティブな要素がなくなる。まず、狭さの問題は一気に解決する。屋根がなければ、理論的には空間は無限大だ。クローズドでは気になったタービンの高周波音もまったく聞こえない。エンジンの野太い音だけが響いてきてうれしくなる。剛性感はさらに低下してガクガクブルブルするけれど、それすらも楽しみに変わる。
大いに楽しんだわけだが、手放しで喜ぶのは少数派なんだろうとも同時に思った。10年の間に、自動車は様々な面で進化を遂げている。運動性能、快適性、環境対応など、状況は様変わりしているのだ。
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