チャレンジの継続が価値を生む
しばしドライブを楽しんだ後、帰路に。笑みを浮かべドライバーズシートから降りた鷹野さんに引き続き話を伺った。
「ポルシェは確固たるブランドですが、やはりこういった革新的なプロダクトで挑戦し続けているんだな、とうれしくなりました。ハイブリッドというのだから何かを我慢しなくてはいけないということもなく、熟成されています。
伊勢丹新宿本店には83年の歴史があります。完成した昭和8年当時はまだ蒸気機関車が運行していたので、その煙を避け、新宿本店のあたりが歓楽街の中心でした。その後鉄道の電化が進み、電鉄系の百貨店が駅周辺にでき、伊勢丹は駅からわざわざ10分歩いてでも行きたいと思わせる店作りをしなければ立ちゆかなくなったんです。ですから先輩方もだいぶ苦労されている。私に任されるようになってからは、さらにスピードをもって変革を繰り返し、絶えず新しさを追求するようしています。

「パナメーラS E-ハイブリッド」のフロントドアに配される、e-hybridのエンブレム。鮮やかなアシッドグリーンの差し色で飾られる。
老舗にせよ、成功しているブランドは常に挑戦し続けています。私はブランドの価値というのは、インパクトをいかに継続して打ち出せるかにかかっていると思っています」
革新のスピードに支えられている伝統こそブランド、とは世界トップレベルの売上規模を有する百貨店を束ねるトップならではの名言、ですね。具体的にはどんな改革をされているのでしょう。
「最近では本館の2~6階のフロア中央にセンターパークと称するプレゼンスペースを設け、週替わりでお客さまに提案しています。また昨年4月には各フロアの天井にビーコンを設置し、AndroidでもiPhoneでもダウンロードが可能な「ISETAN NAVI」というアプリで、お店からタイムリーな情報をご提供しています。行きたいショップへのナビができたり、近くの売り場で使えるクーポンをもらえたりと、デジタルツールにもかなり力を入れています。とにかく、お客さまにインパクトを与えなくてはいけません。時代に合わせ、お客さまのご期待を上回る価値提供を続けるために、常に全館をリニューアルしていきたいくらいですが、現実問題としてハードルは高い。でもできることはすべてやろう、挑戦してみようと思っています」

シフトセレクターの周りには、空調やサンシェードの操作スイッチに加えて、走行モードのセレクトボタンや車高の調節ボタンなど、機能的なスイッチ類が整然と並ぶ。








