スポーツカーの走りに高ぶる

2/3

“体幹”がしっかりしている

「25年目のフルモデルチェンジ」というレヴォーグはこれまでの「レガシィ」、あるいはスバル各車とどう違うのでしょうか?

吉田:「もともとレガシィツーリングワゴンといえばスバルのトップ・オブ・ザ・レンジで、“走る”人にとってはスバルのというより、日本車の代名詞のような存在でしょう。そのうえで新型レヴォーグの何がいいかというと、ドライバーに伝わってくるインフォメーションに優れている点ではないでしょうか。クルマがどのように動いているかという情報です。それは4輪の接地感がしっかりしているからこそで、その接地状態が余さず伝わってくる。ドライバーの操作に対する応答性が良く、曖昧に感じるところがほとんどなくなったと感じています。操っている感覚が、強く深く返ってくるということでしょうか」

もともとスバルは走行性能には定評がありました。そこからさらに従来との違いを表現するとなると難しい面があるかもしれませんが、佐々木選手はどう感じていますか?

佐々木:「ボディーの剛性が大きく向上したことで、何というかクルマの軸がしっかりしたと感じられるところがレヴォーグの長所だと思います。人間の体も同じだと思いますが、体幹が重要です。体の軸がしっかり鍛えられていなければ、きちんと整っていなければ、手足をどう動かしていいかその基準が分からない。クルマで言えば、4輪とサスペンションがどう動いているか分からなくなる。その軸がしっかりしていれば、スムーズにサスペンションが動き、路面をしっかりつかんでいる感覚が伝わってくる。それが安心感を生み、ひいては安全性につながるんだと思います。スバルにはもともとAWDやアイサイトなどの安全装備がありますが、基本の軸がレベルアップしたことでさらにプラスされていると感じます」

佐々木孝太(ささき こうた)
1974年生まれ。F4、F3を経験したのち、スーパー耐久シリーズでクラス優勝。2012年、2013年に続いて、2014年も「SUBARU BRZ GT300」でSUPER GT選手権(GT300)に参戦する。