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Onitsuka Tiger MEXICO 66 DRIVING
× AUTOMOBILE COUNCIL

普遍的なスタイルに、
最新技術をインストール

「AUTOMOBILE COUNCIL 2026」の主催者テーマ展示のひとつが、『車の粋人が注目する新たな潮流<レストモッドの世界>』。そして「MEXICO 66 DRIVING」というドライビングシューズを世に送り出したオニツカタイガーは、かつての名車に敬意を払いながら新しいテクノロジーでモダナイズするというレストモッドの考え方に共感したという。ドライビングシューズとレストモッドは、どこで通じているのだろうか。

※この記事は『CAR GRAPHIC』2026年7月号より転載したものです。

トークセッションは「AUTOMOBILE COUNCIL 2026」の主催者テーマ展示『車の粋人が注目する新たな潮流<レストモッドの世界>』のブースで開催。左が庄田良二氏、右が加藤哲也氏。

「AUTOMOBILE COUNCIL 2026」の初日に企画されたトークセッションは、自動車の歴史を軸にさまざまな文化を楽しむという、このイベントの本質を体現したものだった。登壇したのはオニツカタイガー・カンパニー長の庄田良二氏と、カーグラフィック代表にしてオートモビル カウンシル実行委員会の共同代表を務める加藤哲也氏。ふたりが語ったのは、レストモッドと呼ばれるトレンドとドライビングシューズには共通点があるという、興味深いテーマだった。

シューズを筆頭とするアイテムで世界中のファッショニスタから支持されるオニツカタイガーは、2年前に「MEXICO 66 DRIVING」というドライビングシューズを発表した。当初は白と黒の2色だったものが、現在はそこに茶が加わって3色の展開となっている。同社は「AUTOMOBILE COUNCIL 2026」において、主催者テーマ展示の4台のレストモッドから着想を得た「MEXICO 66 DRIVING」のプロトタイプを展示した。このシューズを愛用する加藤氏の「クルマとシューズは似ています」という発言から、トークセッションはスタートした。

レストモッドの4台。手前から「ランチア・デルタ インテグラーレ フトゥリスタ by アモス」「デルタEvo マルティーニレーシング」「プロドライブP25」「ポルシェ911イマジンド by シンガー DLS」。

本質を守りながら進化を果たす

加藤哲也走るという機能を考えると、クルマの形は大きくは変えられません。それはシューズも同じだと思えるんです。

庄田良二シューズもある程度の足型が決まっているので、そこでどれだけ個性を出せるのかというのは、クルマに近いですね。

庄田氏は、今回のプロトタイプのコンセプトを以下のように説明している。写真左、「ランチア・デルタ インテグラーレ フトゥリスタ by アモス」をイメージしたモデルは、「ファッションだと赤と黄色のコーディネートは意外と少ないんですが、クルマとシューズに関してはこの組み合わせが似合うところがおもしろいです」。「デルタEvo マルティーニレーシング」をイメージした写真右のモデルについては、「マルティーニのトリコロールカラー、この部分だけでクルマのキャラクターが連想できるので、ここを強調しました」。

加藤このドライビングシューズは、特に海外試乗会で重宝しています。ソールが薄くて硬いからサーキットでも思いのままにドライブができて、デザインが洒落(しゃれ)ているからそのままディナーにも行ける。

庄田ドライビングシューズは、「硬すぎず、柔らかすぎず」という点が難しかったんですが、目に見えないこだわりが詰まっています。

加藤展示会で御社のデザイナーの方に、使い勝手のよさとデザイン性を追求するために0.5mm単位で調整したとうかがいました。

庄田機能と美しさの両立という点が、クルマと靴の共通点ですね。

加藤レストモッドというのは、ヒストリックカーは好きだけれど、整備性や安全性を考えて新しいテクノロジーを活用するという考え方です。

写真左の「プロドライブP25」をイメージしたモデルを製作するにあたっては、「個人的にブルーは日本車のボディーカラーというイメージが強くて、タイヤをイメージした黒いラインを走らせることで、日本車をきれいに表現したいと考えました」(庄田氏)。「ポルシェ911イマジンド by シンガー DLS」のイメージをまとう写真右のモデルは、「このボディーカラーはすごくこだわりの強いグリーンだったので、このグリーンが鮮明に浮かび上がるようにオニツカタイガーストライプを入れて、こだわりに負けない作り方をしました」(同)。

庄田「MEXICO 66 DRIVING」も、本質を守りながら進化していくという私たちのモットーをベースに開発しています。歴史のあるMEXICO 66をベースに、デザインと機能をモディファイしました。

加藤レストモッドというのは、ベースになったモデルへの尊敬とか歴史まで理解していることが大事だと思います。「MEXICO 66 DRIVING」も同じですね。ところで、今回展示していただいたプロトタイプのクオリティーが素晴らしいのですが、僕は1960年代、1970年代のデザイン黄金期のイタリアのショーカーを思い出したんです。

庄田それはとても興味深いご意見です。

加藤あの時代はマーケティング主導だけではなく、プロダクトアウトでもいいものが生まれました。このプロトタイプにも似た雰囲気を感じます。やっぱり、クルマとシューズはどこか似ているんですね。

(文=サトータケシ/写真=岡村昌宏<CROSSOVER>)