登りも下りも坂道は大得意

実は、「e-POWER」と先進運転操作支援システムの「プロパイロット」の2つが同時に搭載されるのは、「セレナe-POWER」が初めて。今回テストコースでは試せなかったが、高速道路での行き帰りにはありがたい装備となりそうだ。

「長距離を走ることが多いので、『プロパイロット』とモータードライブの組み合わせに興味がありました。今日は短い距離だったので確かめられませんでしたが、ドライバーの操作が減るので疲れにくくなるんじゃないかと思います。加速してもエンジンの回転が上がらないので、常に車内は静かでした。家族が乗るので、うるさいのは困ります。静かすぎて試乗中に娘が寝てしまったのはさすがに想定外でした(笑)」(STさん)

展示車両でピクニックテーブルを試しているのはKUさんご家族。「『セレナ』のミニバンとしての使い勝手のよさを何も失っていないのはうれしいところ」。

高速周回路とハンドリング路のほかに、登坂路も試すことができた。30度の急坂で、登り始めるとフロントウィンドウ越しには空しか見えない。アクセルを踏み続けると、ゆるゆるとではあるが確実に坂を登っていく。エンジン回転は変わらないので、車内は静粛なままだ。

まったく想像していなかったのが、下り坂での「e-POWER Drive」の有効性である。アクセルペダルを緩めるだけでしっかり減速するので、安心して坂を下っていける。モーターの回生によって得られるこの減速感は、電気自動車ならではの特徴だ。急坂の上り降りは、「e-POWER」の隠された能力である。

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急な坂道を登った後に待ち受けていたのは、上から見下ろすと足がすくむような下り坂。「e-POWER Drive」のありがたみを実感できたシーンだ。

スタッフによる「セレナe-POWER」の説明に聞き入っていたSTさん(写真奥)。経済性も重視されるタイプだそうで、「26.2km/リッター(JC08モード)を誇る『セレナe-POWER』はその点でも気になる存在」のようだ。

「セレナe-POWER」のオフィシャルサイトはこちら
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