Chapter 2 The Essence of The New BMW 7 Series
比類なきラグジュアリーセダンの魅力に迫る
文=小川フミオ / 写真=岡村昌宏(crossover)/ 撮影協力=地球環境戦略研究機関
革新的な安全技術
手が触れる部分には、革やウッドやクロムといった素材の特徴がきちんと生かされている。トゥルー・トゥ・マテリアルという、例えば、金属に見えるものであれば金属の触感を持っているべきであるという工業デザインの考え方だ。ニューBMW 7シリーズでは、それを実践することによって、他に類のないほどの高級感を実現している。
ぜいたくというのは難しいもので、ただ高価な素材を使っていても上質感は生まれない。欧州の高級家具などと同様、ある種の調和による世界の構築が重要だ。ニューBMW 7シリーズの室内の作り方は、その点で見事といえる。
安全技術も革新的だ。ドライビング・アシスト・プラスは、安全性と快適性を高めるドライバー支援システムである。ステアリングに自動介入して車線逸脱を防ぐとともに、車線中央に車両を保つステアリング&レーン・コントロール・アシストのほかに、前後ともに死角から近づいてくる車両の存在を伝えるクロス・トラフィック・ウォーニング、車線変更時に隣接する車線の車両との接触の危険が高まるとドライバーに警告を行い、また注意喚起に対し気づかず車線変更した場合、自動でステアリング操作に介入し車線復帰をサポートするレーン・チェンジ・ウォーニングなどが含まれる。
ニューBMW 7シリーズは、徹頭徹尾、BMWならではの価値観に貫かれている。ひとことでいって、乗るひとをたちどころに魅了するセダンだ。