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東京→名古屋400km
ディーゼルとガソリン、
2台のジャガーXEの実力を探る
どちらを選ぶかは
あなた次第
文=金子浩久/写真=小林俊樹
Text by Hirohisa Kaneko /
photographs by Toshiki Kobayashi
どちらも
紛れもないジャガーだ
東名高速から新東名に入り、岡崎東インターで降りて一般道を進み、蒲郡に向かった。ここの三ヶ根山スカイラインというワインディングロードを走るのが目的だ。
20d も 20t もシャシーとサスペンションの基本は同一だ。高速道路と違って、ここの勾配は強く、コ ーナーもさまざまなタイプが連続している。2台を乗り比べると、その走りっぷりの基本は変わらない。 よく粘って、よく曲がる。まるでひと回りぐらい小さなクルマに乗っているように機敏にコーナーを気持ち良く駆け抜けていく。75%までアルミを用いていることによって、軽く強靱(きょうじん)なボディーとシャシーを造り上げている効能が発揮されている。前後重量配分も理想的な 50 対 50 を実現した。

三ヶ根山スカイラインを駆け抜ける「XE 20d」。
XEには「JaguarDriveコントロール」という走行モード切り替えシステムが備わっていて、「スタンダード」「エコ」「ダイナミック」「ウインター」の4つから選ぶことができる。「ダイナミック」を選ぶと、エンジン回転の吹け上がりが鋭くなり、ハンドルが重たくなる。同時に、変速がより高回転域で行われるようになり、文字通り豹変(ひょうへん)する。快適性よりもダイレクト感を重視した設定に変わり、積極的に運転を楽しみたくなる。

よく粘り、よく曲がる。ひと回り小さなクルマを操っているかのよう。
ここでもディーゼルエンジンとガソリンエンジンの特性が如実に表れていて、ほぼ同じスピードで走るのにディーゼルはエンジン回転が低くて済み、なおかつ1段高いギアを選んでいた。運転の喜びはどちらにもあると思う。個人的には最新のディーゼル、インジニウムエンジンの特性を味わい尽くしたいと思った。
インジニウムディーゼルはジャガーの狙い通りのパフォーマンスを発揮していた。ディーゼルらしい加速力の強さは圧倒的だ。

名古屋・有松の町並み。絞り染めとともに繁栄した商家が立ち並ぶ。
20dにも20tにも共通した美点がもうひとつある。8段ATだ。とにかく賢い。スピードやエンジン回転数、加減速Gや舵角(だかく)なども測定しているのだろう、ドライバーの気持ちを先取りしているかのようにシフトアップやダウンを素早く、キメ細かく繰り返していた。この8段ATとインジニウムディーゼルとACC(車間距離を一定に保ちながら、自動的に前車についていく)の組み合わせは完璧で、高速道路や幹線道路などの走行ではとても頼りになった。長距離走行では疲労軽減にも大いに役立つはずだ。
最後に、トータルでの燃費は20dが18.3km/リッター、20tが12.3km/リッターとなり、20dの燃費の優秀性が実証された。抜群の加速力、操縦安定性と快適性の高レベルでの融合、スポーティーなルックス、豊富なインテリアの選択肢などXEの魅力はいくつもあるが、そこに燃費の優秀性も加わることが東京から名古屋までの約380kmを走り切って最後にわかった。

ディーゼルもガソリンも紛れもないジャガーだ。名古屋・ノリタケの森にて。

三ヶ根山スカイラインを駆け抜ける「XE 20d」。

よく粘り、よく曲がる。ひと回り小さなクルマを操っているかのよう。

名古屋・有松の町並み。絞り染めとともに繁栄した商家が立ち並ぶ。

ディーゼルもガソリンも紛れもないジャガーだ。名古屋・ノリタケの森にて。





