JAGUAR XE DIESEL FEEL THE POWER OF INGENIUM DIESELJAGUAR XE DIESEL FEEL THE POWER OF INGENIUM DIESEL

福岡→有田150km
ものづくりの「伝統と革新」を
人間国宝・井上萬二氏に訊く

“用”と“美”を満たす一台

文=今尾直樹/写真=郡大二郎
Text by Naoki Imao /
Photographs by Daijiro Kori

野心的なサルーン

「ジャガーXE 20d R-SPORT」は、福岡空港の駐車場3F、エレベーターの出入り口近くにたたずんでいた。イタリアンレーシングレッドのボディー色にブラックの19インチホイール、プライバシーガラスに、クロム部分をブラックに塗色したオプションで、ネコ科のヒョウ属はいっそう精悍(せいかん)に見えた。スポーティーなレザーシートは、まさに赤と黒。スタンダールの小説の主人公のように野心的なのだった。

センターコンソールのドライバー寄りに設けられた、エンジンスタートの丸いスイッチを押す。ボンネットの下のインジニウムエンジンがディーゼルならではの爆発力でもって目覚める。オートマチックギアボックスの「ロータリーシフター」が音もなく屹立(きつりつ)し、出発準備が整ったことを知らせる。

「ジャガーXE」のメーターパネルは、アナログメーターと液晶ディスプレイで構成される。

「知力」という意味の「インジニウム」エンジンは最高出力180psを4000rpmで、43.8kgmという大排気量V8並みの最大トルクを1750-2500rpmの低回転で生み出す。排気量は2リッターにすぎないというのに!

ブレーキペダルをリリースすると、途方もない低速トルクを生かしてXEは粛々と動き始める。駐車場からレーシングレッドが躍り出ると、福岡は春らんまん。おりしも有田焼創業400年という記念すべき年、私たちは英国コベントリーの名門ジャガーが送り出したこの革新的スポーツサルーンを駆って、革新的な白磁を生み出し続けている「人間国宝」井上萬二氏を訪ねようとしているのだった。

鮮やかなツートンカラーのシートがドライバーを迎える。

ジャガー最小モデルたるXEにおいて、コベントリーは「スポーツサルーンの再定義」という難題に挑んだ。2座スポーツカー、「F-TYPE」のアルミモノコックを発展させたシャシーを持つXEは、いわばF-TYPEの4ドア5座バージョンと解することもできる。それはつまり「E-TYPE」と「XJ」の関係を思わせる。ロングノーズ、ショートデッキ、ロー&ワイドなXEのデザインは、「リーピングキャット」の現代的再解釈なのだ。

今回の旅をともにしたのは、ディーゼルのスポーティーモデル「ジャガーXE 20d R-SPORT」。

「ジャガーXE」のメーターパネルは、アナログメーターと液晶ディスプレイで構成される。

鮮やかなツートンカラーのシートがドライバーを迎える。

今回の旅をともにしたのは、ディーゼルのスポーティーモデル「ジャガーXE 20d R-SPORT」。

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    01

    TOKYO-KYOTO/OSAKA
    500km

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    02

    TOKYO-NAGOYA
    400km

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    03

    TOKYO-SENDAI
    400km

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  • 諸元表/装備

    諸元表/装備

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